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マイセンを代表する造形作家の一人で、ロココ期のマイセンの造形活動を支えたフランス出身の造形作家アシエ(Acier)による名シリーズの一つとされている、フランス宮廷貴婦人をモチーフとした五感シリーズの中の嗅覚を表現した作品です。
この貴重な作品の製作年代はDaub Periodと呼ばれる、他の年代と比べまして崩れた形の双剣マークと、他の時代と比べ比較的あっさりとした表情で知られる1824-1850年の物です。このDaub Periodと呼ばれる1824-1850年のマイセンの作品は現存数が少なく、大きな欠落が有る物でさえ高額化する事が知られています。
又、この貴婦人の五感シリーズには通常版と高級版であるレース装飾が施された物が有ります。このレース装飾のフィギュリンは元来の製作数と現存数が誠に少数でアンティーク美術市場で高額取引きされます。
この嗅覚を表現した作品は、貴婦人の生き生きとした動作感と表情、隅々まで手抜きの無い着色、そして気の遠くなる様な手間が掛けられたレース装飾など、息を飲む美しさを有します。
状態は誠に良好で、経年で仕方の無い葉や花の小さなチップなどは有りますが、損傷しやすいレース装飾部の状態も他の同時期の作品と比べましてもかなり良くレースが残されている貴重で美しいコンディションです。作品価値に関わる身体部への損傷は有りません。(ダメージでは有りませんが、この時期のマイセン作品に頻繁に見られる窯焼き時の冷却収縮で生じるクリンクラックやヒートチェックなどと呼ばれる目立たないクラックが土台部背面や作品上の机の下の地面付近に見られます。損傷では有りません。御安心下さい。
サインは、19世紀前期(1824-1850頃)のマイセン作品に見られる崩し気味の双剣マーク(Daub Period)で、1級品です。(キャンセレーションのスクラッチは有りません。)
窯
マイセン
年代
約1824-1850年代(サインや仕上げより判断)
サイズ
高さ約14.5cm、幅約11cm
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