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この作品は1877年~1880年にハインリヒ・シュヴァーべ(Heinrich Schwabe 1847年~1924年)によって製造されたモデルのフィギアです。
彼はニュルンベルク美術学院(Nuremberg College of Applied Art ¬)で彫刻家、また教授として勤めました。
彼の作品はとても美しく、歴史的な愛を感じる作品として知られています。
シュヴァーべの生み出したキューピットの作品は、あらゆる人間の感情に関与して作られています。
時には悪賢く、瞑想的で、早熟で、恥知らずで、屈辱的で、また絶望的など、さまざまな感情が表現されています。
こちらの作品はシリーズ作品で“天使”の中の一つの作品になります。
この作品はアンティーク市場ではとても人気のあるシリーズで、きっと皆様も目にしたことがあると思います。
大理石の台座に載っているので「大理石のシリーズ」、またはモデル番号がLで始る事から「Lのシリーズ」などと呼ばれる事もあります。
このシリーズは全部で26体あります。
中央にたたずむキューピットは肩が破れたみすぼらしいシャツを羽織り、左手には帽子を持っています。
そして、左足は義足で、松葉杖をつき体を支えています。
このフュギュアを正面から見ると、義足をはめた哀れなこじきのように見えますが、後ろから見ておわかりいただけるとおり、足はきちんと付いていて、折り曲げられているだけなのが写真から見てとれます。
現状から察すると、この天使はおそらく、人間に慈悲と情けをかけてもらうために、自らを偽り、義足のこじきを装っていられるものだと思われます。
こちらのキューピットは、土台になる円形の大理石の土台にしっかりと固定されています。
細部までとても丁寧に作られたこの作品はマイセンならではの細やかな職人技が見受けられる、とても素晴らしい作品です。
原材料には白のポーセリンが使用され、すばらしい光沢仕上げ、そして最古の塗装技術を取り入れながら丁寧に塗装仕上げされた、とても優れた手作り陶器人形です。
こちらのフィギュアには1860年~1924年のマイセンの双剣マーク(贋作防止のため、マイセンの陶磁器には交差した2本の剣のトレードマークが1723年から用いられており、これは現在まで使われているトレードマークの中ではもっとも古くからあるものの一つ。なお、刃や鍔の傾きなどは年代によって変化している)が記載されています。
その他に、モデル番号 L 112 / 形成番号 125 / 画家番号 46 と言う記載がされています。
コンディションはダメージや修理のない、アンティークとして全体的に最高レベルのコンディションにあると言えます。
こちらの製品は新品ではなく骨董品であることをご了承ください。
デザイン者: ハインリヒ・シュヴァーべ(Heinrich Schwabe 1847年~1924年)
初期デザイン: 1877年~1880年
製造: マイセン製作工場
寸法: 高さ 21.5cm
製造年: 1890年頃
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