イギリス(英国)の高級陶磁器 リッジウェイってどんなブランド!?(Ridgway Potteries Ltd.)

Ridgway Potteries Ltd(リッジウェイ)は、1744年辺りにスタッフォードシャーで(正確な日にちははっきりとしません)ラルフ・リッジウェイによって設立されました。

この伝説に残るほど有名な企業に一体何が起こったのでしょうか。リッジウェイのような陶磁器界を牛耳るような存在だった企業が、徐々に消え去っていき、その偉大さを失うのは残念なことです。


リッジウェイの歴史はよく知られています。こちらの記事ではリッジウェイファミリーの名前をずっと後ろにたどって記しています。

 

女王から任命を受けた陶芸家


ずっと初期のスタフォードシャーの陶芸所には、影響力のある陶芸家ファミリーが存在しました。例えばアダムス、リッジウェイ、そしてウェッジウッドなどの名前が有名です。

1800年代に、父ジョブ・リッジウェイによって設立されたカルドン工房を、ウィリアムとジョンが引き継ぎました。

ウィリアムが叔父のジョージから継いだベル工房に行っている間は、ジョンがカルドン工房を運営していました。


ジョン・リッジウェイは、1851年の展示会で高く称賛され、女王ヴィクトリアから任命を受けた陶芸家となりました。


陶芸家として、これ以上の称賛を得れることはないでしょう。
しかしこれは続きませんでした。

 

利益追求型のグループ

1851年の展示会カタログでは、リッジウェイは「多くの工房があるスタフォードシャーの中でも最も大きく優れた工房の一つ」と記されています。

19世紀半ば、リッジウェイは最も重要で名誉のある企業のひとつでした。


その後世紀をまたぎ、1950年代、かつて名声を誇った名前は、更に大きく実態のつかめないような、利益追求型グループのピアソンズによって運営されているグループと連結していました。


個人的な見解では、これがかつての素晴らしいメーカーの最後の始まりだったと思います。利益ばかりを追った、魂のない人々が引き継いだとき、要注意です。


ですので、このブランドに関してはこれよりも古い物を探してください。

多くの1950年代のフローラルモチーフの商品が見つかると思いますが、あなたはすぐに見破ることが出来るでしょう。

この時代、リッジウェイは高品質の商品を多く生産しましたが、量産型の陶器でもありました。

おしゃれなレトロシック食器


しかしながら、どこにでも例外はあるものです。

というのも、今でいう「レトロ」なデザインの'Homemaker' ホームメーカーコレクションの食器が素晴らしいからです。


これは50年代の全ての価値あるデザインを連想させます。戦後の配給、英国大博覧会、楽観主義、イギリス風のアヴァンギャルドで一風変わったデザイン、その他全てです。


ジョン・リッジウェイのパワー


あなたが成功した陶器企業の歴史を見ていくと、必ずそこには歴史を動かした人物がいることでしょう。


陶器の世界は、ビジネスよりも美術が先にきます。

ですので、経営のキーになるのは、金銭面やb時ネスよりも、本物のデザイナーを持つことです。


この企業の場合は、創業者ジョブの息子であるジョン・リッジウェイでした。彼はクリエイティブなエナジーに溢れた人物でした。

デザイナーとしても、企業家としても一流のスキルを持っていました。

とても信神深く、社会的席責任力のある人物だった彼は、デザインスクールを建て、今日も存在する奨学金制度を作りました。(マンチェスター大学のものです。)

彼は、至極当然に、クイーン・ビクトリアから陶芸家として称号を授かり、1815年の時点で初めての陶器業界のマーケティングにおける潜在需要を捕らえた企業の一つです。

彼は1820年代にアメリカに渡り、素晴らしい輸出網を作り上げました。

最も優れた輸出網の一つであった"Beauties of America"と呼ばれるものです。

彼はまた創立にも力を貸しました。1855年、企業は世界で名声を得たPoole Potteryプール・ポッタリーを展開しました。

 

では、ジョン氏の後のリッジウェイに何が起こったのでしょう?

悲しいことに、ジョン・リッジウェイに与えられた称賛は、現在のリッジウェイが暗闇へ消え去るのを止めるのには十分ではありませんでした。


彼と同じように、洞察力を持ったエネルギッシュな人物が欠けていました。


1940年代、企業はまだ大手でしたし、大恐慌からも生き残っていましたが、他のライバル企業と同様に、徐々に力を失っており、洞察力を持った人物にも欠けたままでした。

そして企業は、先に合併し、Booths & Colclough China Companyブースズ&コールクロ チャイナカンパニーというグループを作っていた企業との合併に向けて準備を始めました。


このグループは様々な名前を持ちますが、批評家の中ではリッジウェイグループとして知られています。


ロイヤル・ドールトンが1960年代にこのグループを買収します。

そして、且つて名声を得た企業はこの時まで存在しました。

リッジウェイ、コールクロ、ブースズグループと関連付けて考えられているのは、

Royal Vale,ロイヤル・ベール

Royal Stanley,ロイヤル・スタンレー

Royal Cauldon,ロイヤル・カールドン

Royal Adderleyロイヤル・アダリー

Royal Semi Porcelainロイヤル・セミ・ポッタリー

Portlandポートランド(ティーセット、ディナーセット)
です。

リッジウェイと様々な性質で関連付けて考えられるのは、Brown-Westheadブラウン・ウエストヘッド, Moore & Coムーア&Co, E.W. Brain & Co. Ltd E.W.ブレイン&Co.Ltd, Pountney & Co. Ltd パウントニー&Co.Ltd そして Booths Ltd (Booths & Colclough Ltd)ブースズ(ブースズ&コールクロ)です。