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動画でサンチュールの歴史と魅力をご覧になる方はこちらから↓
カルティエが、初期に作った数多くのデザインには、素晴らしいものがたくさんあります。
カルティエが歴史的なデザインのほとんどを再登場させ、それをアップデートすることは、長年愛されている理由の一つだと思います。
ここで問題になってくるのが、現行品で素晴らしいデザインがたくさんありますが、なんでこのモデルを廃盤にしちゃったの・・・・
というモデルも多数存在することです。
そして、その代表と言えるのが『サンチュール / Ceinture』になります。
もう廃盤になってしまったモデルですし、なかなか市場に出てくることもないので知らない方も多いと思いますが、素晴らしい時計であることは間違いありません。
この動画では、そんなサンチュールとはどんなモデルなのか、どんな魅力があるのか、どんな歴史を辿ってきたのか、など詳しく解説します。
この動画を最後まで見終わった頃には、私と同様にサンチュール復活して欲しいなぁ、と思って頂けると思いますので、どうか最後までお付き合い下さい。
カルティエの腕時計サンチュールの歴史
最初のサンチュールは、1927年までさかのぼります。
この頃のカルティエ社は、時計を大量生産するというよりも貴族やブルジョワジーなどの富裕層に向けて、少量に生産していた時期になります。
そのため、ジュエリーと同様に多く出回っておらず1つ1つが丁寧に作り込まれていました。
サンチュールのデザインは、この1920年代に誕生しています。
そして、1970年代から本格的に時計の大量生産が始まっていくのですが、1973年から、販売されていくことになりました。
サンチュールは、ケースがベルトのバックルのような形状をしていることから名付けられたモデルで、サンチュールはフランス語で『ベルト』を意味します。
カルティエらしく、デザイン性が高い四角いケースで、角が「切れ」たように見えます。
通常のほとんどのモデルは、カルティエのアイコン的なブルーサファイアのリューズですが、サンチュールは珍しく完全にフラットで、時計のケースの中に収まっています。
ケースの中にリューズが入るデザインは、その後にアングレーズ、バロンブルーやバロンブランなどのケースにも、同じスタイルが採用されることになっていきます。
サイズ展開とそれぞれのムーブメントを見てみよう
サンチュールは1973年当時、25mmと27mmの2つのケースサイズで本格的に販売されるようになりました。
またその翌年、31mmバージョンが登場しました。
25mmと27mmモデルのサンチュールの一部は、クォーツムーブメントが搭載されていましたが、基本的にはどちらのモデルも手巻きCal.78.1が搭載されていました。
大型の31mmバージョンには、自動巻きのETA社製ムーブメントCal.170が搭載されています。
クオーツムーブメントが少ない理由は、1970年代にクオーツショックが起こったのですがスイスで本格的にクオーツムーブメントが採用され出したのが、1978年くらいだったのでその前に生産されていたサンチュールは、クオーツより手巻きの方が採用が多いんですね。
クオーツショックとカルティエについては、こちらの動画で詳しく解説しておりますので、興味のある方はこちらの動画もご覧ください↓
31mmモデルには、自動巻ムーブメントが搭載されましたがイエローゴールドの自動巻きバージョンの生産数は、小型モデルよりも少なかったですし、ホワイトゴールドの自動巻きバージョンは、オークションでもほとんど見つけることができないほど、さらに少ない数で生産されたと思われます。
自動巻きキャリバーを搭載した31mmのサンチュールは、他のものとは異なります。
この時計は大きさだけでなく、厚みもあり、自動巻きキャリバー170(ETAムーブメント)を収めるために背面に凸部があります。
しかし、腕に着けるとその凸部は見えず、時計はフラットに見え、ここでもカルティエの宝飾ブランドの実力が伺えます。
このような理由から実用的でありながらも、希少性が高いこの自動巻きのサンチュールが、中古市場で手巻きキャリバーのモデルよりも高価な理由になります。
ケースの素材を詳細に見ていこう
1970年代に発表された[Louis Cartier Collection / ルイカルティエコレクション]というのがあるんですが、これはカルティエが社運を賭けて発売した腕時計ラインナップでした。
この時に、一気に12モデルの腕時計が発表されました。
詳細を確認されたい方はこちらから↓
ルイ・カルティエコレクションに含まれたサンチュールは高級ラインで、ケース素材は18Kが使用されており、裏面と表面の6時位置の下にparisの表記が入ってるのが特徴です。
安価なラインとしては、下地はスターリングシルバーを使いその上から18金のヴェルメイユバージョンも多く作られていました。
こちらの文字盤はparisの表記ではなく、SWISSの表記でありルイ・カルティエ・コレクションとは違うものになります。
基本的には、2つのパターンで製造されていましたが、ホワイトゴールドのケースも少数だけ生産されており、イエローゴールドとホワイトゴールドの2トーン、トリニティの3トーンも存在します。
まとめ
カルティエの保守的なデザインと、珍しいケースの形を融合させたサンチュールは、タンクの長方形のデザインとサントス・デュモンの角張ったデザインの境界をぼかした上に成り立ち、自由な発想の創造性を完璧に表現しています。
控えめなバランスで、手首にぴったりとフィットするサンチュールは、その特殊なリューズ、特徴的なケース、そして誰もが知っていて愛している、宝石・時計メーカーのクラシカルな文字盤を堂々と備えています。