本場フランスから学ぶドーム兄弟(ドームナンシー)の美術館
ドーム兄弟といえば、フランスでアールヌーボーの時代に活躍したガラスの工芸家だと言うのはご存知だと思います。
日本でもドーム兄弟の作品がある美術館がありますが、本場のフランスにはドーム兄弟専用の美術館があるのはほとんどの方は知りません。
そこでこの記事では、そんなドーム兄弟専用の美術館を私が実際に足を運んで見てきましたのでレポートして行きますね。
そこの建物の中にドームナンシー専用の美術館があり、そこにドーム兄弟のアート作品が展示してます。
入るのに、5ユーロかかりますがそれを払ってでも見る価値はある美術館です。
美術館に入ると、ドーム兄弟の初期の作品が展示してあります。
ドーム兄弟が誕生した時から、どんな作品を作り出して行ったかというのが経歴を追って見れるようになっているんです。
上の作品はエナメルを使った作品でまだ装飾などもなくシンプルな作品になっていますね。
こちらはナンシーの街の花であるアザミが描かれた作品です。
初期作品よりも少し装飾が加えられて華やかさが出てきてるのが分かりますね。
ドーム兄弟はエミールガレの作品を見ながら、新しい作風に挑戦し出します。
上記の作品はすでにエナメルガラスではなく、エマーユ、ジブレなどの新しい技法を使った作品になっていますね。
中世のヨーロッパの鎧を着て、馬にまたがり剣を振りかざしすロレーヌ侯爵であるルネ?世を描いた花瓶になります。
ドーム兄弟は自然を題材にした作品を作り出すようになります。
特に色々な花を描きその中でも特に人気の高いものはバラが描かれた花瓶になります。
上記の画像のバラは高さが54cmと大きく観賞用の花瓶として、当時の貴族に愛された作品です。
バラの花瓶もいくつかの種類があるんですが、上記の花瓶には緑と赤のカボションが見えますよね。
このカボションがついてる花瓶は非常に稀少性が高い花瓶なんです。
バラと同じくらい人気のあるのがこのシクラメンの花の花瓶です。
金彩、ヴィトリフィカシオン、エマーユの技法は使われています。
上の写真の作品は34cmあり、シクラメンでここまで大きい作品は非常に珍しいです。
こちらの花瓶は紫陽花が描かれれている器になります。
紫陽花の花の間に虫がカボションで描かれています。
カボションで虫を連想させるために、そこから足を描いていますよね。
とても可愛らしい作品で実際の風景が見えてくるかのような作品になっています。
ドーム兄弟の中でも有名な作品でコウノトリが描かれています。
この花瓶にはオレンジと青があってオレンジの方が作られた数が少し少ないので稀少性がありますね。
縁のところの金彩の部分はアシッドでヒツジグサの花を浅く掘り、エナメルで細部を描き起こしてます。
金彩の部分は蜻蛉の群れを表現しています。
ドーム兄弟が1904年のパリ万博に出した鶏の花瓶です。
パリ万博に出すために作った花瓶であったので作品の中に1904という数字が描かれています。
13cmと小さい作品でありながら、非常に稀少性の高い作品になっています。
後ろにあるピンクの花瓶はスイートピーの花瓶になります。
ピンク色ガラスの上に無色ガラスを重ね、銀を含有する半透明の灰色がかった緑色ガラスを被せています。
器面を扁平にして、両側から深くへこませています。
スイートピー種の巻きひげとさや を酸の腐食で浮彫にし、輪郭の内側にニードル・ エッチングで線彫を施しています。
地はまだら模様を浅く浮彫とし、凸部に光沢をもたせ、凹部をつや消しにしています。
無色ガラスの台を溶着し、光沢のある金でおおい、エングレーヴィング で4つのスイートピーを彫り込んでいる素晴らしい作品です。
ドーム兄弟はトンボの花瓶も作っています。
エミールガレのトンボは有名ですが、ドーム兄弟も作ってるんです。
上のトンボはまだトンボにしては初期の頃の作品なので小さく作風が定まってませんがこの後に紹介するトンボは非常に美しい作品になって行ってます。
ドーム兄弟は、花瓶と比較すると数は少ないですがランプも作っています。
大きいランプは風景を描いたものが多く、テーブルランプは自然を描いたものが多くあります。
今回の2~3枚目の写真はドーム兄弟とマジョレという金具専門の芸術家が一緒に作ってる作品になります。
マジョレはドーム兄弟と同じ時期のアールヌーボー期に活躍した工芸家で、金具作品、木を使った作品をメインに作っていました。
マジョレはガレとは一緒に作品を作ってなくドーム兄弟とだけ共同で作成してました。
ドーム兄弟の後期に作られた蜻蛉の花瓶になります。
前回のエナメルのトンボから大きく変わり、アップリケでトンボが浮かび上がってるように見えます。
色彩も豊かになり、ドーム兄弟の蜻蛉の集大成とも言える作品です。
上の花瓶は昆虫のアップリケの花瓶になります。
無色ガラスに青色や黄緑色の粉末ガラスを封入し、さらに白と銀を含有する白、コバルトブルー粉末ガラスを幾層にも重ねて溶着しています。
大きな甲虫はいくつかのパーツを組み合わせたもので、加熱した状態で溶着しています。
足と触角は、無色のガラスに紫色の粉末ガラスを溶着したものを細く引いて形づくっています。
腹部は、無色ガラスに白色粉末ガラスを封入したもので、無色ガラスに 藤紫色の粉末ガラスを溶着したものを細く引い て、螺旋状に巻き付けています。
羽は、金箔を下に敷き、赤い粉末ガラスを封入した無色ガラス でできています。
上の作品はプリヴィオーズの花瓶になります。
無色ガラスに青味を帯びた灰色の粉末ガラスを溶着し、酸の腐食と黒エナメル彩で描き出した森の風景を無色ガラスでおおって挟み込んでいる作品です。
底部には、明るい緑色の粉末ガラスを溶着しています。
表面には、酸の腐食によって、斜めに降り注ぐ雨足を浅浮彫にして表し、さらにガラス地をつや消し状に削り、底面近くはエング レーヴィングで鎚の目状に彫り込んでいます。
高級品で、少数限定で再制作されたものです。
1900年のパリ万国博覧会のために特別に制作され、好評だった作品の一つなんです。
その後1903年のパリでの ナンシー派展のために、さまざまに形状を変えたモデルが数多く制作されています。
この作品は複数パターン作られた作品の中でも、カボションが入ってる最高級ラインになります。
実際にその商品を見て、どのような技法を使ってるのか?
などを見ることこそが自分の真贋を見分ける経験値に繋がるのだと思っています。
美しい作品をたくさん見ることが出来ましたので、このような作品をお客様にお届け出来るように精進して参ります。
実店舗、ネットショップにご希望の商品がない場合があると思いますが、フランスからの直接買い付けルートがありますので、こう言った商品を探してるなどの要望がありましたらメールやライン@からお問い合わせください。
日本でもドーム兄弟の作品がある美術館がありますが、本場のフランスにはドーム兄弟専用の美術館があるのはほとんどの方は知りません。
そこでこの記事では、そんなドーム兄弟専用の美術館を私が実際に足を運んで見てきましたのでレポートして行きますね。
ナンシーの美術館ではドーム兄弟の作品がたくさん
フランスのナンシーという街に、スタニスラス広場というのがあります。そこの建物の中にドームナンシー専用の美術館があり、そこにドーム兄弟のアート作品が展示してます。
入るのに、5ユーロかかりますがそれを払ってでも見る価値はある美術館です。
美術館に入ると、ドーム兄弟の初期の作品が展示してあります。
ドーム兄弟が誕生した時から、どんな作品を作り出して行ったかというのが経歴を追って見れるようになっているんです。
上の作品はエナメルを使った作品でまだ装飾などもなくシンプルな作品になっていますね。
こちらはナンシーの街の花であるアザミが描かれた作品です。
初期作品よりも少し装飾が加えられて華やかさが出てきてるのが分かりますね。
ドーム兄弟はエミールガレの作品を見ながら、新しい作風に挑戦し出します。
上記の作品はすでにエナメルガラスではなく、エマーユ、ジブレなどの新しい技法を使った作品になっていますね。
中世のヨーロッパの鎧を着て、馬にまたがり剣を振りかざしすロレーヌ侯爵であるルネ?世を描いた花瓶になります。
ドーム兄弟は自然を題材にした作品を作り出すようになります。
特に色々な花を描きその中でも特に人気の高いものはバラが描かれた花瓶になります。
上記の画像のバラは高さが54cmと大きく観賞用の花瓶として、当時の貴族に愛された作品です。
バラの花瓶もいくつかの種類があるんですが、上記の花瓶には緑と赤のカボションが見えますよね。
このカボションがついてる花瓶は非常に稀少性が高い花瓶なんです。
バラと同じくらい人気のあるのがこのシクラメンの花の花瓶です。
金彩、ヴィトリフィカシオン、エマーユの技法は使われています。
上の写真の作品は34cmあり、シクラメンでここまで大きい作品は非常に珍しいです。
こちらの花瓶は紫陽花が描かれれている器になります。
紫陽花の花の間に虫がカボションで描かれています。
カボションで虫を連想させるために、そこから足を描いていますよね。
とても可愛らしい作品で実際の風景が見えてくるかのような作品になっています。
ドーム兄弟の中でも有名な作品でコウノトリが描かれています。
この花瓶にはオレンジと青があってオレンジの方が作られた数が少し少ないので稀少性がありますね。
縁のところの金彩の部分はアシッドでヒツジグサの花を浅く掘り、エナメルで細部を描き起こしてます。
金彩の部分は蜻蛉の群れを表現しています。
ドーム兄弟が1904年のパリ万博に出した鶏の花瓶です。
パリ万博に出すために作った花瓶であったので作品の中に1904という数字が描かれています。
13cmと小さい作品でありながら、非常に稀少性の高い作品になっています。
後ろにあるピンクの花瓶はスイートピーの花瓶になります。
ピンク色ガラスの上に無色ガラスを重ね、銀を含有する半透明の灰色がかった緑色ガラスを被せています。
器面を扁平にして、両側から深くへこませています。
スイートピー種の巻きひげとさや を酸の腐食で浮彫にし、輪郭の内側にニードル・ エッチングで線彫を施しています。
地はまだら模様を浅く浮彫とし、凸部に光沢をもたせ、凹部をつや消しにしています。
無色ガラスの台を溶着し、光沢のある金でおおい、エングレーヴィング で4つのスイートピーを彫り込んでいる素晴らしい作品です。
ドーム兄弟はトンボの花瓶も作っています。
エミールガレのトンボは有名ですが、ドーム兄弟も作ってるんです。
上のトンボはまだトンボにしては初期の頃の作品なので小さく作風が定まってませんがこの後に紹介するトンボは非常に美しい作品になって行ってます。
ドーム兄弟は、花瓶と比較すると数は少ないですがランプも作っています。
大きいランプは風景を描いたものが多く、テーブルランプは自然を描いたものが多くあります。
今回の2~3枚目の写真はドーム兄弟とマジョレという金具専門の芸術家が一緒に作ってる作品になります。
マジョレはドーム兄弟と同じ時期のアールヌーボー期に活躍した工芸家で、金具作品、木を使った作品をメインに作っていました。
マジョレはガレとは一緒に作品を作ってなくドーム兄弟とだけ共同で作成してました。
ドーム兄弟の後期に作られた蜻蛉の花瓶になります。
前回のエナメルのトンボから大きく変わり、アップリケでトンボが浮かび上がってるように見えます。
色彩も豊かになり、ドーム兄弟の蜻蛉の集大成とも言える作品です。
上の花瓶は昆虫のアップリケの花瓶になります。
無色ガラスに青色や黄緑色の粉末ガラスを封入し、さらに白と銀を含有する白、コバルトブルー粉末ガラスを幾層にも重ねて溶着しています。
大きな甲虫はいくつかのパーツを組み合わせたもので、加熱した状態で溶着しています。
足と触角は、無色のガラスに紫色の粉末ガラスを溶着したものを細く引いて形づくっています。
腹部は、無色ガラスに白色粉末ガラスを封入したもので、無色ガラスに 藤紫色の粉末ガラスを溶着したものを細く引い て、螺旋状に巻き付けています。
羽は、金箔を下に敷き、赤い粉末ガラスを封入した無色ガラス でできています。
上の作品はプリヴィオーズの花瓶になります。
無色ガラスに青味を帯びた灰色の粉末ガラスを溶着し、酸の腐食と黒エナメル彩で描き出した森の風景を無色ガラスでおおって挟み込んでいる作品です。
底部には、明るい緑色の粉末ガラスを溶着しています。
表面には、酸の腐食によって、斜めに降り注ぐ雨足を浅浮彫にして表し、さらにガラス地をつや消し状に削り、底面近くはエング レーヴィングで鎚の目状に彫り込んでいます。
高級品で、少数限定で再制作されたものです。
1900年のパリ万国博覧会のために特別に制作され、好評だった作品の一つなんです。
その後1903年のパリでの ナンシー派展のために、さまざまに形状を変えたモデルが数多く制作されています。
この作品は複数パターン作られた作品の中でも、カボションが入ってる最高級ラインになります。
まとめ
ドーム兄弟の美術館に行くことによって、これまで以上にドーム兄弟について深く理解することが出来ました。実際にその商品を見て、どのような技法を使ってるのか?
などを見ることこそが自分の真贋を見分ける経験値に繋がるのだと思っています。
美しい作品をたくさん見ることが出来ましたので、このような作品をお客様にお届け出来るように精進して参ります。
フランスで実際にドーム兄弟のアート作品を仕入れる風景
ドーム兄弟の購入を検討中の方はこちらから
実店舗へのアクセス↓
実店舗、ネットショップにご希望の商品がない場合があると思いますが、フランスからの直接買い付けルートがありますので、こう言った商品を探してるなどの要望がありましたらメールやライン@からお問い合わせください。