アールヌーボー・アールデコ時代のアンティーク照明・ランプ・シャンデリア!有名工芸家をご紹介

本日もご覧いただきありがとう御座います。

アンティーク照明専門通販取扱店

アンティークテーブルウェア店長の妹尾です。

この記事ではアールヌーボー&アール・デコ期のランプ、照明、シャンデリアについて解説した記事になっています。

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アールヌーボー&アール・デコの照明(シャンデリア)の仕入れレポートはこちらから

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アールヌーボーとアール・デコって何が違う?

そもそもアールヌーボーとアール・デコって何が違うのかよく分からない方って多いと思います。
まず最初に分かりやすく2つの違いを記載させて頂きましたので、ご覧ください。

アールヌーボー

  • デザイン:曲線的
  • モチーフ:花や植物などの有機物
  • イメージ:エレガントで装飾的
  • 流行時期:19世紀末から20世紀初め
  • 中心地:ヨーロッパ(ベルギーのブリュッセル、フランスのパリ)
こちらではミューラー兄弟のアールヌーボーランプを紹介しております↓

アールデコ

  • デザイン:直線的
  • モチーフ:幾何学模様
  • イメージ:機能的で合理的。装飾性は低い。
  • 流行時期:1910~1940年頃
  • 中心地:ヨーロッパやアメリカのニューヨーク

このように明確にアールヌーボーとアール・デコは区別されています。
ただし、いきなりアールヌーボーからアール・デコに変わったのではなくアールヌーボーとアール・デコも中間期のようなものもたくさんあります。

この中間期に作られた作品は、アールヌーボーを引き継ぎつつアール・デコの様式も取り入れられてるのでまた違った魅力があります。

アールヌーボーもアールデコも美しい作品がたくさん残っておりますので、自分の好みにあった作品を選ばれるとより楽しめると思います。
 

アールヌーボー

ポールニコラのぶどうの実の1点吊りシャンデリア

アールヌーボー照明・ランプ ポールニコラの1点吊りシャンデリアランプ

ポールニコラのサイン

エミール・ガレの工場にガラス装飾技師として就職したデザイナーの1人です。

ガレの時代は基本的にはアールヌーボー1本の時代なので、ポールニコラが描いてる作品はその時代を象徴してると言えます。
こちらは1点吊りのシャンデリアでぶどうの実と葉っぱが描かれています。

これこそザ・アールヌーボーと言えますね。

ちなみにポールニコラは技術や知識はガレと同等で、ガレの弟子の中でも抜群の存在感を放っていたそうです。

しかし、ポールニコラの作品はほとんど残っていません。

デザインの方に注力したからでしょう。

 

エミールガレ・ゴルニク合作のテーブルランプ

 

アールヌーボー照明・ランプ エミールガレのテーブルランプ

 

アールヌーボー照明・ランプ ガレのシェード


オーストリアの彫刻家フリードリッヒゴルニクと、エミールガレの合作のテーブルランプになります。

1本の木が天井(ガラス)の部分を支えるように、作品の全体像を見たときに左右非対称でありガラスの部分は植物、ブロンズの部分は雉(動物)が描かれたアールヌーボーの代表的作品と言えますね。

芸術性の高い作品であるのが、すぐに分かりますよね。

エミールガレのボケの花のテーブルランプ

アールヌーボー照明・ランプ エミールガレ  ボケの花のテーブルランプ

こちらはエミールガレが作ったボケの花のランプになります。
上の作品とは違い、土台の部分もガラス製でシェードの部分もガラス製になっております。
上下ともにガレが一貫して作った作品なのです。

アールヌーボーを象徴する植物が描かれた美しいランプです。

こちらは同じエミールガレのボケの花のシャンデリアになります。

アールヌーボー期 照明・ランプ エミールガレのボケの花のシャンデリ

ドーム兄弟の風景が描かれたテーブルランプ

アールヌーボー期 照明・ランプ ドーム兄弟の風景文様テーブルランプ

アールヌーボーは花や植物だけではありませんでした。
このように風景が描かれた作品もアールヌーボーを代表する作風の1つなのです。
夕焼けの湖に、幻想的な森林が描かれたドーム兄弟のテーブルランプです。

 

木の実のテーブルランプシリーズ

アールヌーボー期 照明・ランプ ドーム兄弟とエミールガレのテーブルランプ

中央にあるのが、ドーム兄弟のスグリの木の実が描かれたテーブルランプになります。
右側にあるのがエミールガレの黐の木のテーブルランプになります。
それぞれ木の実が描かれておりとても可愛らしい作品に仕上がってますよね。

ドーム兄弟のぶどうの木の実のシャンデリア

アールヌーボー期 照明・ランプ ドーム兄弟のぶどうの実のシャンデリア


ドーム兄弟の作品の中でも最高傑作と言われる、ヴィクトリフィカシオンの技法で作られたぶどうのシャンデリアです。
様々な色のガラスを混ぜ合わせて、グラデーションのある1つのガラスを作り上げています。

アールヌーボーの中でもより高級感のある作品なのです。


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アールヌーボー・アール・デコの照明(ランプ)の魅力

インテリアを意識すると、どうしても気になってくるのがアールヌーボー・アールデコ調のシャンデリアやランプですよね。

 

気になったあなたは、れっきとしたアンティーク通です。

 

アールデコの特徴は、アールヌーヴォーの優美さを残しつつも直線的で実用的なデザインですよね。

 

それに、アール・ヌーヴォーの繊細さを残したデザインは、どこか懐かしくもあり、魅力あるデザインはインテリアとして最適・・・

 

 

そのため、モダンなインテリアのアクセントしても取り入れやすい様式なんですよ。

特にアジアンテイスト(バリ風)とロココ調の相性はバッチリで癒しの空間を必要とするエステ、美容院等にはインテリアとして必ずと言ってほど飾ってあります。

それほど、アールヌーボー、アールデコのランプは癒しの力があるということですね。

 

1910~1930年代の流行からおよそ100年の時を超えても根強い人気があるのも納得です。

 

それでは、おすすめのアールヌーボー・アールデコのシャンデリア、ランプを早速ご紹介しちゃいましょう。


 

ミューラー兄弟 & L’Elf 幾何学ペンダントシャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

 

ミューラー兄弟 & L’Elf ペンダントシャンデリア

華やかなデザインのアールデコ・幾何学模様のペンダントシャンデリアです。

 

1930年頃に作られたもので、ニッケル加工のホルダーが、
ミューラー兄弟(Muller Freres)作のシェードを支えています。

ミューラー兄弟 & L’Elf ペンダントシャンデリア

厚みのある型押しガラスでできたシェードには、ミューラー兄弟の”Muller frères Luneville”というサインがしっかり入っています。

ガラスメーカーとしては大変有名だったミューラー兄弟ですが、数多く作られたガラスシェードの中でも、こちらは大変珍しいタイプのものになります。

 

シェードを支えるホルダーは、L’Elf (Les etablissements Louis Fontaine)
という会社が作ったものです。L’Elf社は、ヌイイに大きな工場をもち、
パリにアールデコ照明専門店を構えていた会社です。

※ヌイイ=シュル=セーヌ、パリ

 

1929年のL’Elf社のカタログで、こちらのホルダーが紹介されています。

 

シャンデリア全体の高さは29cm、幅は35.5cmになります。

ミューラー兄弟 & L’Elf ペンダントシャンデリア

 

花をかたどったような形に可憐な印象を受けるこのシェードには、様々な花模様や幾何学模様がふんだんにあしらわれており、それがまた、華々しさを演出しています。

L’Elf社によるホルダーの、シーリング取り付け部分も、シェードとマッチする花のような形で、さらに細かい彫り込みのデザインがほどこされ、高級感を醸し出していますね。
とってもおしゃれで品のあるペンダントシャンデリアです。

 

ヴェルリィ・デ・ヴォージュ(Verrerie Des Vosges) 生命の誕生のペンダントシャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

ヴェルリィ・デ・ヴォージュ(Verrerie Des Vosges)アンティーク証明 ペンダントシャンデリア

こちらはどちらかというとシンプルでモダンな印象のアールデコ・ペンダントシャンデリアですね。

1930年頃作られたものになります。

ニッケル加工のホルダーが、Verrerie Des Vosges製の型押しフロストガラスでできた
シェードを支えています。

ヴェルリィ・デ・ヴォージュ(Verrerie Des Vosges)アンティーク証明 ペンダントシャンデリアのサイン

このぽってりと厚みのあるシェードのふちには、
” Verrerie Des Vosges”とサインが入っています。

フランス北東部ヴォージュ県でガラス製造を行っていたVerrerie Des Vosgesによる、
すばらしいシェードです。

 

この工房が制作したガラスシェードの多くは、サインが入っていません。
今回のようにしっかりとサインが入っているのは、大変まれなことなんですよ。

ところで、Verrerie Des Vosgesの製品には、”Noverdy”というサイン入りで
存在しているものもあります。

この2社は協力関係にあり、Noverdy社のためにVerrerie Des Vosgesがシェードを
制作したことがあったようなのです。

 

とはいえ、今回ご紹介しているシャンデリアは、
正真正銘Verrerie Des Vosgesから販売されたものになります。

 

シャンデリア全体の高さは51.5cm、幅は約35cmになります。

ヴェルリィ・デ・ヴォージュ(Verrerie Des Vosges)アンティーク証明 ペンダントシャンデリア

シェードは、シンプルな丸い形で、大きくひとつの花が描かれているような
デザインになっています。

シェードの中心から細い花びらが密に広がっているのが、とても美しいですね。
花びらの先を飾っている、気泡のような玉模様が、かわいらしさをアップさせています。

ホルダーは、シーリング取り付け部分は凝ったつくりになっていますが、
シェードを支えるポール部分は一切装飾のないシンプルなつくりになっています。

現代のインテリアにも自然にとけこみそうなデザインですよね 。

 

ドンナ(DONNA)アンティーク照明 花柄のペンダントシャンデリア(どちらかと言うとアールヌーボーより)

ドンナ(DONNA)アンティーク照明 花柄のペンダントシャンデリア

こちらの美しいアールデコ・ペンダントシャンデリアは、1930年頃、Donna社によって作られたものになります。ニッケル加工のホルダーが、型押しのユニークな形のシェードを支えています。

ドンナ(DONNA)アンティーク照明 花柄のペンダントシャンデリアのサイン

シェードに、”Donna Paris”とサインが入っています。

Donna社は、パリに大きな照明工場、4つの店舗、郊外のノジャン=シュル=マルヌにも工場をもつ会社でした。

こちらのペンダントシャンデリアのように、”Donna Paris”とサインが入ったモデルの
シェードがいくつか存在するのですが、どのガラスメーカーがDonna社のために
シェードを制作したのかは、残念ながらわかっていません。

おそらく、ミューラー兄弟(Muller freres)かEJGかと思われます。

いずれにせよ、大変すばらしい品質であり、美しいデザインであることには間違いありません。

 

シャンデリアの高さは80cm、幅は59.5cmになります。

ドンナ(DONNA)アンティーク照明 花柄のペンダントシャンデリア

下から見ると十字型、風車の羽根のような、また、真横から見ると上向きに花が開いたような、ユニークな形のシェードには、星や花模様、その他幾何学模様が細かくすみずみまであしらわれています。

そのシェードを支えるホルダーにも、細かい彫り込みが入っています。
ガラスを下から支える部分にも、シーリング取り付け部分にも、
長い茎に小さな葉がたくさんついているかわいらしい草模様がほどこされていますね。

 

この、ホルダーにもシェードにもすみずみまで余すところなく丁寧にほどこされた
細やかな模様が、ペンダントシャンデリア全体を、凛とした気品のある姿に
しているのでしょうね。

存在感抜群のシャンデリアですね 。

ミューラー兄弟 & プティトー 星型模様ペンダントシャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

ミューラー兄弟 & プティトー 星型模様 アンティーク証明 ペンダントシャンデリア

1930年頃作られた、アンリ・プティトー(Henri Petitot)によるニッケル加工のホルダーが、
ミューラー兄弟(Muller freres)製の美しいボウルを支える、アールデコ・ペンダントシャンデリアです。

 

厚みのある、型押しのフロストガラスシェードには、
”Muller frères Luneville”と、ミューラー兄弟のサインが入っています。

ミューラー兄弟 & プティトー 星型模様 アンティーク証明 ペンダントシャンデリアのサイン

全体の高さは53.5cm、幅は35cmになります。

 

こちらのシェードには、センターにはシャープな花びらを広げた花が大きくあしらわれています。

中心の小さい花びらから、だんだんと大きさを増した花びらが広がり、
とても美しい花模様に仕上がっています。

シェード自体のふちも波うつデザインになっていて、華やかな印象を受けます。

ミューラー兄弟 & プティトー 星型模様 アンティーク証明 ペンダントシャンデリア

そして、プティトー社によるホルダーがまたすばらしいですね!

シーリング取り付け部分も、そこから下がるポール部分も、シェードの表にくる留め具も、
それぞれが凝りに凝ったデザインで、とっても豪華でぜいたくなつくりになっています。

 

ドュゲ(Degue)幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア(どちらかと言うとアール・デコより)

ドュゲ(Degue)幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

ドュゲ(Degue)による型押しのフロストガラスシェードを、ニッケル加工のホルダーが支える、1930年頃のアールデコ・ペンダントシャンデリアです。

シェードにドュゲのサインが入っています。

ドュゲ(Degue)幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリアのサイン

厚みがあり、重さのあるこちらのシェードは、幅が45cmになります。
ペンダントシャンデリア全体の高さは、45cmとなります。

ドュゲ(Degue)幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

下から見ると丸みのある三角形をしたシェードには、中心から花びらが広がっていくような
デザインがあしらわれています。

中心の、盛り上がった部分には美しく品のある幾何学模様が並んでいます。

ドュゲ(Degue)幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

ホルダーの吊り下げ部分のデザインもとってもかわいらしいですね。

丸みがあり、やわらかさが感じられる形と、おしゃれなホルダーで、フェミニンな印象を受ける、ペンダントシャンデリアです。
 

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) ペンダントシャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) ペンダントシャンデリア

エティエ・ヴァンソン(Hettier & Vincent)によるこの素晴らしいペンダントシャンデリア

吊り輪で繋がれた金具部分は銅/ソリッドブラスメッキ加工のされたニッケル版で

その先にはVerreries des Hanots製の厚くて重みのあるガラスシェードが吊られています。

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) ペンダントシャンデリア

光沢のある吊り輪が大変特徴的ですね!

吊られた姿もシンメトリーになっていて美しいです。

この天蓋風になった金具部分は古いエティエ・ヴァンソンの会社カタログ

増刊号10号にも掲載されていました

ガラスシェードの製作を担ったVerreries des Hanotsですが、

大会社ハロフェングラスの持つブランドの一つになります。
 

型押しガラス方法で製作されており、酸によって不透明になっている部分と

艶のある透明感を伴ってより一層の輝きを放つ部分とで構成されています。

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) ペンダントシャンデリア

下からのぞくとガラスの表情がよく分かるでしょうか?

大半のVerreries des Hanotsの製品と同様にこちらのランプシェードも
サインなしになっています。

ハイクオリティな商品で有名な大きな照明会社のエティエ・ヴァンソンの商品、

個性的でお洒落でありつつも上品さや清楚さは失われずなシャンデリアです。


こういったシャンデリアが一家に1つあるだけで一気に華やかな空間に
早変わりますよね。
 

ミューラー(Muller)兄弟 被せガラスのテーブルランプ(アールヌーボー)

ミューラー(Muller)兄弟 被せガラスのテーブルランプ

光が灯っていなくても既に綺麗なこちらのランプは

ミューラー(Muller)兄弟の作成したものです。

土台の部分は錬鉄製で、ミューラー兄弟の色つきのガラスシェードが

その先に取り付けられています。

錬鉄の土台部分、つややかなの表面をしていますが、その下に力のある表情が見受けられます。

ランプシェードの縁に触れる部分もその先が巻きになっていて可愛いですね。

ミューラー(Muller)兄弟 被せガラスのテーブルランプのブロンズ
ミューラー(Muller)兄弟 被せガラスのテーブルランプ

光が灯るとランプシェードが暖かい色に光りますね

色が付けられた部分のグラデーションも美しく輝いています。

女性が好みそうな可愛らしい様相です。
 

製作されたのは1925-1930年ごろと考えられ、

ランプシェードには"Muller fres Luneville"とサインがされています

高さは32.4cm、ランプシェードの直径は 15cmとなっています。

 

プティトー(Petitot) 8灯アンティーク照明 シャンデリア(アール・デコ)

プティトー(Petitot) 8灯アンティーク照明 シャンデリア 

 

モダニズムをとりいれたこちらのアールデコ・シャンデリアは、パリで有名だったプティトー(Petitot)社が制作したものです。1935年頃に作られました。

 フロストガラスの筒状のシェードが、8つついています。

 

1934年のプティトー社のカタログには似たようなシャンデリアが掲載されているのですが、この製品よりもデザインが洗練されておらず、残念な印象でした。

後に完成したこちらのみごとなシャンデリアは、
1935年か1936年のカタログに載っていたようです。

 

シャンデリアの高さは75cm、幅は50cmです。
シェードの高さは20cm、幅は約7cmになります。

プティトー(Petitot) 8灯アンティーク照明 シャンデリアのブロンズ

 

ニッケル加工のホルダーには、内側に”AP”のサインが刻印されています。

これは、プティトー社の通常のサインで、1878年にこの会社を創業した
Antonin Petitotのイニシャルになります。

プティトー(Petitot) 8灯アンティーク照明 シャンデリア

 

筒状で特に装飾もないシンプルなシェードなのですが、上向きのもの、
下向きのもので交互に並んでいるのがおしゃれですよね。

シェードの太さと長さも絶妙ですし、それを支えるホルダーもシンプルながら均整がとれ、
シェードととってもよくマッチしています。

モダンなテイストをとりいれて装飾を一切していないにも関わらず、華やかさ、豪華さが感じられるこのデザインは、みごととしか言いようがありません。


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エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) 5灯シャンデリア(アール・デコ)

 

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) 5灯シャンデリア

1930年頃作られた、すばらしいアールデコシャンデリアです。

ニッケル加工のホルダーが型押しガラスのシェードを支えています。

シェードにはすべて、エティエ・ヴァンソンのサイン”Hettier & Vincent France”
が入っています。


画像ではちょっと見づらいのですが 。

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) 5灯シャンデリアのサイン

 

エティエ・ヴァンソンは、フランスで有名な照明メーカーでした。

 パリの美しいヴォージュ広場には販売店舗も構えていました。

このメーカーが作る製品は品質がとてもよく、1930年頃のアールデコ照明などは、
今でも人気で求める人が多いんですよ。


特にここ最近は家に安らぎを求める方が増えてきたことから
こういった照明器具(シャンデリア)にこだわりを持つ人が増えてきているようです。
 

エティエ・ヴァンソン社製の照明に使われたガラスシェードは、
主にVerreries des Hanotsのガラス工房が制作していました。


サインの入っていないものもありますし、エティエ・ヴァンソンのサインが入ったもの
(もちろん、Hanotsがエティエ・ヴァンソンのためだけに制作したものに限りますが)
”des Hanots” あるいは “verreries des Hanots”というサインが入ったものも存在しています。

 

シャンデリアの高さは54cm、幅は約62cm、センターのシェードボウルの幅は22cmです。

 

エティエ・ヴァンソン(HETTIER & VINCENT) 5灯シャンデリア

 

ニッケル加工のホルダーの品質もすばらしく、さすがエティエ・ヴァンソン製と言えます。

装飾は控えめですが、形といい、バランスといい、このシャンデリアの品のよさを
よく表していますね。
 

モダンなデザインのシェードは、部分的につや出しされたフロストガラスが使われています。

直線の光沢部分がみごとなハイライトになって、明るく楽しい雰囲気のシャンデリアに
仕上がっています。

シンプルでモダンなデザインですが、優雅さも感じられる、見事なシャンデリアです。

 

ドーム兄弟 幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントライト(アール・デコ)

ドーム兄弟 幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントライト

 

日本でも有名なドーム兄弟の高品質なアールデコ・ペンダントライトのご紹介です。

ニッケル加工の美しいホルダーが吊り下げているのは、ランタンの形をした
型押しガラスのシェードです。

有名なドーム兄弟(Daum Freres)の会社で作られたもので、写真では見づらいのですが、”Lorrain Nancy France”とサインが入っています。

 

ドーム兄弟 幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントライトのサイン

第一次世界大戦の直後に、ドーム兄弟は2件目の工房をクロワマール村にオープンしました。

ナンシーにほど近い村に建てられたその工房は、主に型押しガラスを制作するために
開設されました。

ドーム兄弟は、ピエール・ダヴェス(Pierre d’Avesn)を芸術監督として雇っていました。

ドームの工房で作られたガラスに、”Lorrain Nancy”のほか、時々、”P. d’Avesn”というサインが入っているのは、このためです。

ドーム兄弟 幾何学模様のアンティーク照明 ペンダントライト

 

こちらの大きなペンダントライトは、ドーム兄弟のロレーヌ(Lorrain)ブランドのカタログで、”Lanterne Versailles”(ベルサイユのランタン)と紹介されています。
 

サイズは、

全体の高さが66cm、シェードの高さは31.5cm、幅が23.5cm、重さは3.7kgとなります。

ペンダントライトとしては、ずいぶん大きくて存在感抜群ですね。

広いお部屋におすすめします。

 

ミューラー兄弟(muller freres) 桜の模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

ミューラー兄弟(muller freres) 桜の模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

 

1925~1930年頃に作られた、アールデコ・ペンダントシャンデリアになります。ニッケル加工のホルダーがミューラー(Muller)製のボウルシェードを支えています。

この厚みのあるシェードは型押しのフロストガラスで、薄めのサーモンピンク色をしています。

ミューラー兄弟(muller freres) 桜の模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリアのサイン

 

シェードには”Muller frs Luneville”と、ミューラーのサインが入っています。

このシェードは、ミューラー作のモデルの中でも珍しく、
なかなか見ることのできないタイプです。

 

シャンデリアの高さは46cm、幅は35cmになります。

ミューラー兄弟(muller freres) 桜の模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

 

丸い大きなシェードボウルには、センターに大きな花があしらわれ、

淵はたくさんの小さな花で飾られています。

センターの花の花びらには、小さな玉がチェーンのように連なっていて、
外側にはダイヤのようなカットもあり、花に宝石がちりばめられたような高級感が感じられます。


それを周りの大小さまざまな小花がひしめきあって装飾していて、
とても華々しいシェードに仕上がっています。

この淡いだいだい色も、上品でうっとりしてしまいます。

ミューラー兄弟(muller freres) 桜の模様のアンティーク照明 ペンダントシャンデリア

 

吊り下げ部分も、クラシカルな剣のような装飾が施されていて、
気品あふれるつくりになっています。

 エティエ・ヴァンソン 幾何学模様の5灯シャンデリア(アール・デコ)

 エティエ・ヴァンソン 幾何学模様の5灯シャンデリア

 

こちらの5灯シャンデリアは、1925~1930年頃、エティエ・ヴァンソン(Hettier & Vincent)によって販売されたものです。

ニッケル加工のホルダーが、5つの型押しガラスシェードを支えています。シェードには、” Hettier & Vincent France”とサインが入っています。

 エティエ・ヴァンソン 幾何学模様の5灯シャンデリアのサイン

 

シャンデリア全体の高さは88cm、幅は約58cmとなります。

 エティエ・ヴァンソン 幾何学模様の5灯シャンデリア

 

シェードが5つ、シーリング取り付け部分もホルダーの中心も五角形、とシェードとホルダーがばっちりマッチしていますね。


シェードを支えるアーム部分は、中心から5本の先細りのアームを伸ばしているので、大きな星のようにも見えてきます☆華々しい装飾はありませんが、全体のデザイン、バランスが完璧で、
格調の高さが感じられます。
 

インテリアに高級感と気品を添えてくれることでしょうね 。

 

アールデコ・コーナーウォールランプ ペアセット

アールデコ・コーナーウォールランプ ペアセット

 

1933~1940年にモダンなスタイルで作られた、部屋のコーナー用に作られたウォールランプのペアセットです。

こちらは、ガラスを支えるホルダー部分は、外側がクロームメッキ加工をされたブロンズで、内側は塗装されています。ガラス部分は、一部フロストガラスになっている、青みのあるガラスが使われています。

 

アールデコ・コーナーウォールランプ ペアセット

大きさは、高さが約25cm、幅も25cmになります。

 

アールデコ照明の中では、かなり珍しいモダンなデザインですよね 。

どこの照明会社がつくったものか、販売したものかは、残念ながらわかっていません。

ラッパ型のランプに羽のような飾りガラスがついて、
とってもユニークな形のランプになっています。

アールデコ・コーナーウォールランプ ペアセット

 

金属部分が広いので、周囲を照らすというよりは、上向きに照らすほうがメインになっています。間接照明として活躍してくれそうですね。

 

ギャグノン&ハノッツ(Gagnon & Hanots) 6灯シャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

ギャグノン&ハノッツ(Gagnon & Hanots) 6灯シャンデリア

こちらの美しいアールデコシャンデリアは、
GagnonとHanotsによって1930年頃に作られたものになります。

 

ニッケル加工のホルダーが吊り下げているのは、型押しのフロストガラス製のシェード6つです。こちらはVerreries des Hanotsによって作られたものです。

Hanotsは、ミューラー(Muller freres)やドュゲ(Degue)、シュナイダー(Schneider)やドーム(Daum freres)と同じように、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時期にフランスで人気を誇ったガラス工房です。

ギャグノン&ハノッツ(Gagnon & Hanots) 6灯シャンデリアのサイン

 

ニッケル加工のホルダーのほうは、Gagnonという照明メーカーが制作したものになります。

ホルダーの内側にサインが刻印されていますね。Gagnon製の製品は、いずれもとっても高品質で、デザインもすばらしいのですが、残念ながらGagnon自体に関する情報は現在ほとんど残っていません。

 

シャンデリア全体の高さは57cm、幅は54.5cmになります。

90b

 

ギャグノン&ハノッツ(Gagnon & Hanots) 6灯シャンデリア

とっても上品で優美なシャンデリアですよね。

シェードにも、ホルダーにも、バラのような花と大きな葉があしらわれています。

シェードを吊り下げる部分のカーブがなんともいえない優雅さを醸し出していますよね。

現代の製品ではなかなか見られない、手の込んだつくりは、本当に見事です。

気品があるその姿に、うっとりしてしまいますね。

 

ドュゲ(Degue)5灯幾何学模様シャンデリア(アールヌーボーからアール・デコ)

ドュゲ(Degue)5灯幾何学模様シャンデリア

 

こちらの独特なデザインのアールデコ・シャンデリアは、1930年頃に作られたものです。

ホルダーはニッケルメッキ加工のブロンズ(あるいは真鍮)です。

シェードはドュゲ(Degue)製の、型押しのフロストガラスです。

ドュゲすなわち、David Gueronが始めたガラス工房は、1926年に設立されました。

Gueronは陶芸家のCazauxを芸術監督兼主幹デザイナーとして迎え、
数々のすばらしい製品を作り、販売してきましたが1936年には生産停止、
1939年には廃業に追い込まれてしまったのでした。

ドュゲ(Degue)5灯幾何学模様シャンデリア

 

シェードは5つとも、ドュゲのサインが入っています。

 

シャンデリアの高さは76cm、幅は53cmです。

中心のボール状のシェードの幅は15cmほどです。

ドュゲ(Degue)5灯幾何学模様シャンデリアのサイン

 

ホルダーもシェードも、栗と栗の葉っぱをモチーフにしているのがおわかりになるでしょうか。

シャンデリアを下から見ると、栗の形になっていて、かわいらしいですね。

横から見ると、ギザギザとユニークな形をしていて、葉っぱがあしらわれているのがわかります。

ホルダーも、シーリング取り付け部分などに、かわいらしい栗と葉っぱがあしらわれています。

ドュゲ(Degue)5灯幾何学模様シャンデリア

 

クラシカルな雰囲気はありながら、ありきたりなデザインではなく、とってもユニークですよね。アールデコ照明の中でも個性的なアイテムをお探しの方におすすめです!

 

ミューラー兄弟 3灯波目模様のシャンデリア(アール・デコ)

ミューラー兄弟 3灯波目模様のシャンデリア

 

こちらの3灯シャンデリアは、1930~1935年頃に作られたものになります。

 

厚みのある型押しガラスで作られた3つのカップシェードは、ミューラー兄弟(Muller freres)の手によるものですが、サインは入っていません。

同じデザインでサイズの違うボウルシェードが存在するのですが、こちらははっきりとミューラー兄弟作とわかっているため、こちらもミューラー製と考えられます。

 

シャンデリア全体の高さは44cm、幅は59cmです。各カップの幅は18cmになります。

ミューラー兄弟 3灯波目模様のシャンデリア

 

カップシェードには、花のようなうずのようなユニークな模様が、
ひしめくようにあしらわれています。

形も丸く、模様も曲線ばかりでやわらかい印象なのですが、ホルダーがかっちりとしたシャープなデザインになっています。

丈夫でしっかりとしたつくりのホルダーに、小さめの丸いカップが支えられています。

ミューラー兄弟 3灯波目模様のシャンデリア

 

シャープすぎず、かといってやわらかすぎもせず、インテリアに合わせやすいかもしれません 。

 

プティトー&イーザン 磨りガラスのウォールランプ ペアセット

プティトー 金彩と磨りガラスのウォールランプ ペアセット

 

こちらの上品な壁掛けランプのペアセットは、1935 年頃、
プティトー社が制作したものになります。

プティトー社は、パリを拠点にしていた有名な照明メーカーでした。

 

壁に取り付ける部分は、磨き上げられたソリッドブラス(真鍮)です。
真鍮部分の内側には、プティトーのサインが”petitot”と入っています。

 

プティトー 金彩と磨りガラスのウォールランプ ペアセットのサイン-petitot
プティトー 金彩と磨りガラスのウォールランプ ペアセットのサインezan

こちらのシェードはEzanが作ったもので、”Ezan france” とサインが入っています。

Ezanは、パリの少し北に位置するEzanvilleの小さな町にあった、大きなガラス工房です。

1930年代中ごろには、青みがかったオパルセントガラスのセミクリスタル製品で
よく知られていました。

1930年代後半に作られたCharles Rancやアンリ・プティトー(Henri Petitot)のシャンデリアによく採用されていたんですよ。

 

こちらは高さが30.5cm、幅は11cmとなります。

プティトー 金彩と磨りガラスのウォールランプ ペアセット

 

羽根を表現したガラスシェードは、型押しガラスで作られています。

内側には独特なフロスト加工がほどこされていてその加工で入った白い模様が、
綿が入っているようなふわふわした印象をこちらに与えてくれます。

形も、ふんわりと羽根のやわらかさが表現されていますよね。

点灯すると、そのうっすら白くなったガラスを通し、雪明かりのようなやさしい光を
灯してくれます。
 

外側は、金彩が美しくほどこされています。
ソリッドブラスの金色とよく合い、高級感がありますね。

 

 

EJG オパルセントガラス ローズ ペンダントシャンデリア

EJG オパルセントガラス ペンダントシャンデリア

 

フランスのEJG社が1930年頃に制作した、アールデコのペンダントシャンデリアです。

ニッケル加工のホルダーが吊り下げているのは、型押しのオパルセントガラスでできた厚みのあるガラスシェードです。

典型的なアールデコのデザインである幾何学模様と、9つのバラがあしらわれています。

EJG オパルセントガラス ペンダントシャンデリア

 

オパルセントのセミクリスタルガラスでできたボウルシェードは、消灯時と点灯時ではずいぶんと雰囲気が変わりますよね。

消灯して周りの光を受けているときは、青みがかった乳白色が美しいですね。

バラの部分が濃い白色になってアクセントになっています。

逆に、点灯してみると、あたたかい琥珀色を楽しませてくれます。
どちらもオパルセントガラスならではの優しい雰囲気を醸し出しています。

EJG オパルセントガラス ペンダントシャンデリアのサイン

 

ペンダントシャンデリア全体の高さは44cm、幅は33cmとなります。

ボウルシェードのふちに”EJG France”とサインが入っています。

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LEON HUGUE アールデコテーブルランプ ペアセット

LEON HUGUE アールデコテーブルランプ ペアセット

こちらのアールデコランプのペアセットは、ニッケルメッキ加工の台座に型押しガラスのシェードがついた、1930年頃に作られたものになります。

どちらもHugueのサインが入っています。

LEON HUGUE アールデコテーブルランプ ペアセットのサイン

 

Leon Hugueは、照明用のブロンズ台座のメーカーで、クラシカルな製品も、
モダンなアールデコスタイルの製品も制作していました。

パリに工房と店舗をもっていましたが、1933年になると、
Leon Hugueは、Charles frèresに会社を売り渡しました。現在も有名な”La Maison Charles”は、こうした経緯もあり、1950年代には大会社となったのでした。

 

こちらのランプは、高さが約34cm、幅が約11.5cmになります。

LEON HUGUE アールデコテーブルランプ ペアセット

 

シェードは、アールデコらしい花をあしらったようなデザインで、フロストガラスに部分的なつや出しをほどこし、デザインのアクセントにしています。

シェードよりも、台座のほうがデザインが細かく、しっかりと入っていますね。

花の彫刻が、脚部分にもフット部分にもびっしりとほどこされていて、
ランプ全体を格調高く見せています。

 

フランスのガラス工芸家 シュナイダー兄弟 6灯シャンデリア

フランスのガラス工芸家 シュナイダー兄弟 6灯シャンデリア

1925~1930年頃に作られたアールデコシャンデリアです。

ニッケル加工のホルダーが、シュナイダー(Schneider)によるまだら模様のガラスシェード6つを支えています。

フランスのガラス工芸家 シュナイダー兄弟 6灯シャンデリアのシェード

ホルダーを制作したのは、Guillaumin & Bachmannという会社です。

Guillaumin & Bachmannは、パリのセデーヌ通りに店舗をかまえていた、
アールデコ照明メーカーです。第一次世界大戦の後、Tissot & Hamel社を引き継ぎました。


世界恐慌の影響から、1933年頃、フランスの会社の多くは厳しい状況に陥りました。

その結果、多くの会社同様、Guillaumin & Bachmannも倒産に追い込まれてしまいました。


現代ではあまり知られていないメーカーではありますが、このメーカーが制作したブロンズ製品は、典型的なフランス・アールデコスタイルで、大変質の良いものでした。

フランスのガラス工芸家 シュナイダー兄弟 6灯シャンデリア

 

6つのシェードにはシュナイダーのサインが入っています。

1926年頃使われていたサインです。

シャンデリア全体の高さは73cm、幅は約49cmです。

各シェードの幅は12cmになります。

 

控えめで上品な装いのガラスシェードを支えるホルダーも、気品のあるたたずまいです。

高さが79cmとかなり大きいシャンデリアなので、広い空間、または天井の高いお部屋に
おすすめします。


ガレ、ドーム兄弟の作品は日本でも昔から人気でしたが近年では
それに続く、ミューラー兄弟、シュナイダー兄弟の作品も見直され
世界的に有名なガラス工芸家へと変貌していきつつあります。

 

エティエ&ヴァンソン 埋め込み式シーリングライト

 

エティエ&ヴァンソン 埋め込み式シーリングライト

こちらは、アールデコ照明メーカーであるエティエ&ヴァンソン(Hettier & Vincent)が制作した、埋め込み式のシーリングライトです。

 

エティエ&ヴァンソンは、1930年頃、このシーリングライトのような
モダニズムの照明を小規模なラインで作り始めました。
エティエ&ヴァンソンが自身で制作していたのは、ブロンズのホルダー部分です。

エティエ&ヴァンソン 埋め込み式シーリングライト

 

シェードは、厚みのある型押しガラスの内側にエッチングで模様が入っています。

なんだか不思議な模様ですね。
彫り込みは1ミリ以上と、とても深くくっきり入っています。
外側はなめらかでつやがあります。

この高品質なシェードは、当時の一流ガラス工房がエティエ&ヴァンソンのために
制作したものです。

残念ながらサインが入っておらず、情報も残っていないため、
どこのガラス工房かはわかっていないのですが。

エティエ&ヴァンソン 埋め込み式シーリングライト

 

こちらのライトは、幅が30.5cm、高さは11cmになります。

 

デザイナー不明 アールヌーボーのオパルセント・アールデコ3灯シャンデリア

オパルセント・アールデコ3灯シャンデリア

 

1930~1935年に作られた、アールデコ3灯シャンデリアです。

ニッケル加工のホルダーに、3つのオパルセントガラスシェードがついています。

型押しでオパルセントのセミクリスタル・ガラスシェードは、1930年代中頃に流行しました。

消灯時は青みがかった乳白色が、点灯時にはあたたかい琥珀色が楽しめます。

 

このシャンデリアのシェードモデルには、サインが入ったものが存在していません。

デザイナーも製作者もわかっていません。

ただ、このデザインと形が、Simonet兄弟のオパルセントシェードと同じで、アールデコ照明を作っていた他社には見られないタイプなので、Simonet社のHenri Dieupartの作だと考えていいと思います。

オパルセント・アールデコ3灯シャンデリアのシェード

 

シャンデリアの高さは62.5cm、幅は59cm、各シェードは約15cmとなっています。

オパルセント・アールデコ3灯シャンデリア

 

横から見ると、鳥が立派な羽を広げているようにも見えますよね。広げた翼(または手?)で堂々と灯りを掲げているような、勇ましい印象を受けるシャンデリアです。

 

ドーム兄弟&エティエ・ヴァンソン サロンランプ

ドーム兄弟&エティエ・ヴァンソン サロンランプ

こちらのアールデコランプは、1925~1930年頃作られたものになります。

錬鉄の台座はエティエ&ヴァンソン(Hettier & Vincent)製です。

2つの世界大戦の間の時期に活躍した、パリの照明会社です。

この台座は、エティエ&ヴァンソンのジェネラルカタログで紹介されています。

そこでは、ガレのシェードが使われています。

この台座を使ったランプは、かなりの数作られたようで、様々なシェードのものが
販売されました。

こちらはその中でも、ドーム兄弟(Daum)による色付きガラスシェードが採用されたタイプになります。

ドーム兄弟&エティエ・ヴァンソン サロンランプ

ドーム兄弟のサインもしっかり入っています。

 

サイズはランプの高さは34cm、幅は18cmとなっています。

ドーム兄弟&エティエ・ヴァンソン サロンランプ

白いベースにつけられた青やオレンジのまだら模様が神秘的で美しいですね。

錬鉄製の台座も華奢な感じで品があります。

シェードを支えている部分も華奢ですが、独特なラインが美しいですよね。

消灯時にも存在感がありますし、点灯時にはなんだか別の世界に吸い込まれそうな、
不思議な雰囲気を醸し出しています。

 

ミューラー兄弟 アールデコ幾何学模様のランプ

ミューラー兄弟 アールデコ幾何学模様のランプ

こちらも台座が錬鉄製のアールデコランプです。1925~1930年頃作られたものになります。

その錬鉄の台座が支えているのは、かわいらしい薄ピンク色の、ミューラー(Muller)製のシェードです。点灯すると、あたたかな灯りで照らしてくれます。

ミューラー兄弟 アールデコ幾何学模様のランプのサイン

シェードにはミューラーのサインが入っています。ランプの高さは約35cmです。

ミューラー兄弟 アールデコ幾何学模様のランプ

美しい花があしらわれた錬鉄の台座と、薄ピンク色のシェードがとてもよく合っていますよね。

少し末広がりになっているシェードには、花模様やアールデコらしい幾何学模様が入っていて、
全体的にキュートな印象に仕上がっています。

 

Val & Schneider (シュナイダー兄弟) ナイトランプ

Val & Schneider (シュナイダー兄弟) ナイトランプ

こちらの小ぶりでかわいいナイトランプは、1925~1930年頃作られたものです。

ニッケル加工の台座が、オレンジ色のガラスシェードをホールドしています。

 

ガラスシェードはシュナイダー(Schneider)が作ったもので、シュナイダーのカタログで「タンゴ」という名前で紹介されています。

E. Val は、パリのフォーブール・サン=マルタン通りに店を構えていた、銀細工師です。

元々はボヘミアングラスを採用していましたが、1925年以降、シュナイダーのガラスシェードを使ったランプを制作するようになりました。

Val & Schneider (シュナイダー兄弟) ナイトランプ

台座にはValのサインが入っています。シェードにはサインは入っていません。

ランプの高さは約15cmと、とても小さなランプです。

Val & Schneider (シュナイダー兄弟) ナイトランプ

情熱的な色のシェードを支える台座の留め具部分が、鳥の羽のように見えます。ぷっくりしたひよこが羽を閉じた状態でたたずんでいるようなかわいらしさがありますよね。

L´ELF & HANOTS ペアシーリングランプ

L´ELF & HANOTS ペアシーリングランプ

1930年代に作られたフレンチアールデコシーリングランプ

生産はL´Elf (Les Etablissements Louis Fontaine)になります

L´Elf はパリ近郊の地 ヌイイに拠点を置く、アールデコ照明の製造販売を担う大きな会社でした

土台の素材はニッケルで銅メッキが施されています。

ランプシェードにはフロストガラスが用いられ、型押し製法でつくられています。

L´ELF & HANOTS ペアシーリングランプ

重厚感のある土台に対し、ガラスシェードは全体に細工が施されてはいるものの

シンプルに仕上げられ、コントラストが活きていますね。

この高品質に仕上げられたガラスのランプシェードですがサインは記されていません

というのもランプシェードに関してはVerreries des Hanotsが製造を担っていました

こちらのランプシェードは Holophane (Verlys & Hanots)の古いカタログにも掲載されており、

Boule aux turbans(訳:ターバンボール)と商品名がつけられています

また、1929年の L'elfのカタログでこのランプは、シーリングランプとしてだけでなく

テーブルランプとしても紹介されていました

つまり、このランプ、なんと二通りの飾り方が楽しめます。

L´ELF & HANOTS ペアシーリングランプ

テーブルランプとして置くと、写真のような感じになります!

ランプの高さは20.3cm、ランプシェード部の直径は15cmとなっています。


 

ミューラー兄弟(Muller Feres) シャンデリア/ペンダントランプ

ミューラー兄弟(Muller Feres) シャンデリア/ペンダントランプ

1930-1935年ごろにつくられたこちらのフレンチアールデコシャンデリア

土台の金部分はメッキ加工の施されたニッケルが素材、

その先にはミューラー兄弟作のガラスのランプシェードが吊られています

ミューラー兄弟(Muller Feres) シャンデリア/ペンダントランプ

細かな模様が全体にいっぱい入ってますね。

特に中心部の線模様は本当に細かいです。

模様付けが細かな分、遠くから見ると本当にお洒落で見栄えします。

この厚めのランプシェードは型押し製法となっており、ミューラー兄弟のサインも入っています。

ミューラー兄弟(Muller Feres) シャンデリア/ペンダントランプのサイン


ミューラー兄弟はアールデコのシャンデリアにおいて欠かせない存在です!

シャンデリアは縦の長さが48cm、ランプシェード部分の直径が35cmの寸法になっております。

 

Charles Ranc オパールガラスシャンデリア

Charles Ranc オパールガラスシャンデリア

フランスの有名な照明会社Charles Rancのシャンデリア

1930年代のもので、ランプシェードはオパールガラスの型押し製法で厚めに作られており、

1930年代後半のCharles Rancに典型の幾何学模様がつけられています。

サイズはランプシェードの直径が35cm、シャンデリアの縦の長さが45.5cmとなっています。

ランプに光が灯ると下の写真のように、優しく温かみのある輝きを再現してくれます。

オパールガラスがミルキーな色合いに輝いているのも大変美しいですね。

Charles Ranc オパールガラスシャンデリア

Charles Rancは1909年創業の会社で第一次世界大戦後、パリを拠点に活動し、

新古典主義様式の照明をもって成功を収めました。

そのときの商品は大抵、金色の金具部分に

シュナイダー(Schneider)作の色つきのランプシェードが組み合わされていました。

ですが、1930年ごろを境にその嗜好を変え、より近代的なモダニストスタイルを目指すようになりました。

銅もしくはソリッドブラスでメッキされたニッケルの土台金具部分に

ガラスメーカーEZAN社のオパールガラスのランプシェードを用いるようになりました。

それ故にこの時期のランプシェードは無記名か、もしくはEZAN社のサインが入っているかのいずれかになります。

ですが、こちらのランプシェードに関しては少し特別で、

Ranc社のために特別に作られており、縁の部分に"Ranc freres france"と記されています。

Charles Ranc オパールガラスシャンデリアのサイン

MAYNADIER & シュナイダー兄弟(SCHNEIDER)ペンダントシャンデリア

こちらの美しいペンダントシャンデリアは1925-1930ごろに作られたものです

土台部分の金具はMaynadier社製のもので、ニッケルを素材に用いており、

そこにソリッドブラスもしくは銅メッキが施されています。

小さな土台部分ですが、抜かりなく凹凸で模様がつけられており

大変美しく仕上げられています。

MAYNADIER & シュナイダー兄弟(SCHNEIDER)ペンダントシャンデリアの釣り具

Maynadier社はパリを拠点とするアールデコランプのデザインから製造までを担う会社でしたが、ランプシェードに関してはミューラー兄弟やシュナイダー(Schneider)社のものを銅や時には錬鉄を土台に用いる作品において、よく採用していました。

こちらのペンダントシャンデリアを構成する、深さのある綺麗なボウル型のランプシェードは

シュナイダー社のもので、小ぶりながらも特徴的でアクセントになっています。

MAYNADIER & シュナイダー兄弟(SCHNEIDER)ペンダントシャンデリア

扇形の曲線と、中心部に向かって走っていく直線が素敵なコントラストとなっていますね。

特に線部分の模様ですが、その間にも更に線模様が抜かりなく施されていて

遠目には一見シンプルには見えますが、大変よく工夫が凝らされています。

ランプシェードは直径が25cmで、縁にはSchneider France 403とシュナイダー社のサインが記されています。

シャンデリアの縦の長さは52cmです。