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リモージュといえば、フランスの地方の名前になります。
また、その地方の名前がそのまま定着して磁器ブランドにもなっております。
そして、そのリモージュには大きな魅力が3つあります。
第1に、リモージュ磁器を造るに当たって用いられる主要な原料が、全て現地天然のものであること。
第2に、焼きの際の強い火力である。
強靭な炎は不純物を何も通さず、リモージュ磁器の絶妙な半透明感を生み出す。
第3に、腕のいい職人が多くいること。
フランスの芸術的デザインのセンスは、他の欧州やアメリカの磁器職人の追随を許さない。
本日は、そういったリモージュの歴史について詳しく解説して参りますね。
フランスの高級陶磁器 リモージュ(Limoges)の歴史
動画でご覧になる方はこちらから↓
元々フランスでは、王立磁器製陶所のセーブルが軟式磁器の生産を行っていました。
しかし、それは硬質磁器ではなく軟質磁器と言って品質もあまり良くないものでした。
そのため、硬質磁器の材料であるカオリンを探すために、フランス全土を探して行った結果、リモージュという地域でカオリンが見つかります。
そして、初めの頃は採掘されたカオリンはセーブル窯へ向けて送られており、セーブルの硬質磁器の生産に貢献しました。
これが大体1869年頃の話であり、ここから別にリモージュの歴史が始まっていきます。
美しく機能的なリモージュ磁器
お孫さんが、初めて乳歯が抜けた時或いは髪を切った時、このようなお目出度いイベントをどう記念したら良いでしょうか。実は、このような品・・・最初にカットした髪の房や、最初に抜けた歯・・・を記念し保管しておくために特別にあつらえられた名品のリモージュ磁器が存在するんです。
リモージュはこのような品のための小物入れまでデザインするぐらいだから、他のニーズには何でも対応出来ます。
実際、人生のどんな休暇・重大イベントや思い出の品(小さな帽子や靴、バッグ等)でもリモージュで記念出来る(記念用の品がある)と分かりました。
私の好きな映画、ムーラン・ルージュの女性キャスト(関連のグッズ、切り抜き等)専用のものまであるんですよ~?
この、可愛らしい蝶番あつらえの磁器小物入れが、その心を体現していますね(*^^*)
リモージュ磁器アンティークには、小物入れ以外のカテゴリーも沢山あります。
リモージュの名は、アンティークのオークションではよく耳にすることがありますね。
ここで紹介している、コレクションに適したリモージュの小物入れの美しさに心を奪われているのなら、他のカテゴリーにも目を向けてみましょう。
リモージュ磁器アンティークがコレクション向きなのは、単に見栄えだけの問題ではありません。
個々の作品の妖艶さ・個性以外に、その歴史や現在の製造プロセスも重要です。
パリの南西部に位置するフランスの都市リモージュの起源は、ローマ時代以前に遡ります(*^^*)
物理的な所在としてはヴィエンヌ川のほとりにあり、交通アクセスの面では便利です。
当時、旅が楽しいものではなく困難だった時代には、便利どころか必須だったでしょうね。
現在でこそ磁器が王様ですが、中世まではリモージュ琺瑯(銅を主体とした金属・貴金属製の容器)が盛んでした。
しかし、その勢いも中世の終わり頃までには萎んでいきました・・・
多くのアメリカの街が経済的に一つの産業に依存しており、その産業が何らかの理由でダメになると共倒れになるのに対し、リモージュの職人達は趨勢が変わったからと言ってあきらめず、再ブレイクを果たします。
リモージュ琺瑯への需要が減退する中、磁器の作成に必須である土が、リモージュの18マイル南に位置するサンティリューラで発見されました。
これにより、街の新しい時代が始まります(^^)
リモージュの街は、カオリンの発見後わずか6年後に最初の磁器工場を建設されました。
まずカオリンを砕いた長石と石英と混ぜます。
その後、挽く・砕く・熱する・鋳型にはめる・焼くなどの精緻な行程が始まります。
ヨーロッパの人は、完成品が半透明に出来上がっている場合のみ、磁器と呼ぶそうです。
全ての作品がこの厳格な基準を満たすわけではありません。
多くは行程の途中でひびが入ったり壊れたりして、捨てられます。
リモージュ磁器アンティークが他の陶磁器と比し際立っている理由は、技術的なものかもしれませんが、職人気質による、とも言えるかもしれません。
陶器は水を吸収します。
反対に、磁器は仮に欠けたりひびが入っても水を保持しません。
いずれにしても、欠けたりひびが入ったものは捨てられます(*_*)
リモージュの品質基準にそぐわない、というわけです。
リモージュ磁器アンティーク作品の製造過程は、形が出来たところでまだスタートに立ったばかりです。
形は出来たが、職人はなお個々のオブジェクトに飾りつけをしたり、必要なら蝶番を加えたりします。
彫像であれ、薬箱であれ、リモージュブランドを冠するものは全てです。
職人が特殊な塗料を磁器に施した後、なおもう一度焼きにかけられます。
この長い製造過程が、リモージュ磁器をコレクション向きに際立たせているものですね?
行程の最後まで来ると・・・あたかも雪の結晶のように・・・どれ一つとして同じ作品にはならないんです。
このため、コレクターが特注品を持っているよ、と言う際には本当に世界にそれ一つしか存在しないのです。
王家が認定の証を与え、リモージュ磁器生産は波に乗る
最初のリモージュ工場は建設後まもなくルイ16世に買い上げられました。しばらくの間、磁器製品生産に関する規制のせいで、生産は限定的なものだったそうです。
その後、フランス革命によりこの規制は撤廃され、リモージュは栄えてゆきました。
再々だが、リモージュの街の位置が大変重要な役割を果たしました。
原材料の産出地に近かったことと、陸路・水路共にアクセスが良かった点です。
さらに、リムーザンに大きな森があり、リモージュ磁器アンティークの生産に際して窯にくべるのに必要な薪に事欠かなかったこともあります。
リモージュはこの全てを兼ね合わせ、絶好の産地でした。
労働者が街に殺到し、1819年までには4つの磁器工場が街にそびえ立ちました。
1861年までにはこの数は27にも達し、労働者数は3,166人にも上りました。
リモージュはフランスの陶磁器市場で確固たる位地を占めていましたが、アメリカに浸透し始めるのはようやく1855年頃からになります。
リモージュ出身の人物に端を発する、デービッド・ハビランドは、アメリカへ輸入する磁器を求めて1842年にニューヨークからリモージュへ渡ってきました。そして成功を収めます。
自身の家族がリモージュからの移民だったため、製品が美しく売れるであろうことを知っていたのです。
1855年までには、米国におけるリモージュ磁器への需要の高まりにより、ハビランドはリモージュに自分の工場を建てなければならないほど。
1850年代後半までには、リモージュで製造されるリモージュ磁器の売上の半分以上を米国が占めるようになりました。
リモージュは米国での売上に依存するようになったため、市民戦争の間には輸出が減っていってやがて完全に止み、当然の如く大打撃を受けました。
このため、急いで他国への輸出ビジネス手掛け始めました。
結果は、やらないよりましという程度だったそう・・・
1870年代にようやくリモージュは磁器生産過程を完成させ、その当時に生産された作品は、リモージュ磁器アンティークの中でも最高のものとされます。
リモージュ磁器アンティークの収集は、目のある人には報われるものでしょう。
今日では、リモージュ磁器の商標はフランス政府にも認定されているんですよ。
このため、リモージュ磁器作品の商標を見かけたら、それは誰か一職人のものではなく、リモージュ地域の職人達によって規格化されたリモージュ磁器の商標です。
これらの精緻な作品を作り上げるのに必要な数々の要素(土を含め)を考えると、フランスのリモージュにしかないというのも頷けますよ。
リモージュの商標サイン一覧
リモージュを支えるクリエイティブな職人達のお蔭で、リモージュはついに自身の博物館、ミュゼ・ド・リモージュを1845年に生み出します。
この博物館は、全てが磁器ではないですが、およそ11,000の作品を展示しています。
これまで国家の頭首・・・ロシアのツァーや欧州の王や王妃に・・・紹介されてきたというのも信じられる話ですよね。
これで今でも何故羨望の品になっているか、お分かりいただけるかと思います。
磁器アンティークの作品が王侯貴族にもお似合いなら、所有する価値ありと思います。
リモージュの偽物
1990年代初頭から、数百にも及ぶリモージュの偽造品がアンティーク市場に出回った磁器や飾りつけの質は、フランスのリモージュの工場で造られた本物と比べ、はるかに低いです。
またこの劣悪な磁器のいくつかは、偽のリモージュ商標が付いており、リモージュ或いはリモージュ・チナ(磁器)と冠されています。
以下のような商標がある: T&V Limoges France, Limoges China, ROC, and ROC LIMOGES CHINA (なおここで、ROCは中華人民共和国の略。には チナ磁器という意味とチャイナ中国という意味があり、 下手なシャレですが、似ているが別のブランドであり嘘は言っていない、ということでしょう)
本物のリモージュ磁器アンティークを収集
本物を見つけるのは簡単です。弊社でも色々なスタイルや時代のリモージュ磁器を扱っております。
実際、見つけるよりどれを選んでどう飾るかの方が難しいですね。
もし、リモージュの素晴らしい作品をお探しでしたらお気軽に弊社までご連絡ください( ^ω^ )
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