こちらの作品は クリスティアン・ゴットフリート・ユヒトツァー Christian Gottfried Juechtzer (1752-1812) によって、1793年に製作されたモデルです。
書誌(Bibliography):Sabine and Thomas Bergmann
モデル番号 A-1-Z99
カタログ番号 346 ページ 180
こちらのユヒトツァーの作品は市場に出回るのがとても珍しい、レアな作品で、品質は最高の一級品です。
原材料には白のポーセリンが使用され、すばらしい光沢仕上げ、そして最古の塗装技術を取り入れながら丁寧に塗装仕上げされた、とても優れた手作り陶器人形です。
モデルになっているのは、大きな白い雄牛にまたがったエウロペ(ゼウスが愛したフェエキアの女王)です。
この大きな白い雄牛は、エウロペを連れ去るために、ゼウス(ギリシャの神)が扮した動物です。
ゼウスは彼女をとても愛していて、連れ去ろうとしています。写真から見て取れるのは、今のところ順調にことが運んでいる様子です。
エウロペはゼウスが扮した白い雄牛に座り、左手では角の部分にかけられた花輪を、そして右手は角を掴んでいます。
白い雄牛の足元には、かわいらしいケルビム(翼の生えた天使)がいて、花飾りの端は、ケルビムが握っています。
フィギュアが固定されている土台は楕円形で、ところどころが葉や花で装飾されており、さらに金色のロカイユ(貝殻,小石などのモチーフを特徴とするヨーロッパの 18~19世紀の装飾様式)を使用した装飾で飾られています。
色鮮やかに装飾され、細部までとても丁寧に作られたこの作品は、マイセンならではの細やかな職人技が見受けられる、とても素晴らしい作品と言えます。
こちらのフィギュアにはマイセンの双剣マーク(贋作防止のため、マイセンの陶磁器には交差した2本の剣のトレードマークが1723年から用いられており、これは現在まで使われているトレードマークの中ではもっとも古くからあるものの一つである。なお、刃や鍔の傾きなどは年代によって変化している)が記載されています。
その他に、モデル型番号 70 / 造型師番号 32 と言う記載があります。
花びらの一部に修復の痕跡がありますが、とても丁寧に復元されており、肉眼では見えないほどです。
その部分を除いては、欠けやひび割れ、細かな線もありません。
こちらの製品は新品ではなく骨董品(アンティーク品)であることをご了承ください。
デザイン者: クリスティアン・ゴットフリート・ユヒトツァー Christian Gottfried Juechtzer (1752-1812)
原型制作年: 1793年
製造窯: マイセン製作工場
寸法: 高さ25.0cm 横幅21.0cm
製造年: 19世紀 1880年