234 マイセン 見つめ合う恋人 ポーセリン人形 ケンドラー作
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この作品は1745年にデザインされました。
デザインしたのはマイセン造形物の基礎を築いたと言われるヨハン・ヨアヒム・ケンドラー Johann Joachim Kändler (June 15, 1706年 ~ May 18, 1775年)です。
マイセンの中でも非常に人気の高い彫刻師です。
彼は15歳でドレスデン宮殿の宮廷彫刻師の弟子となりました。
1730年に宮廷彫刻師となった翌年、マイセン工房の型師に、そして1733年には主任型師に昇格されました。
ケンドラーは皇帝に委託された動物の彫像や日本宮の礼拝堂用の使徒像のための型づくりを、前任の型師キルヒナーとともに作りましたが、キルヒナー亡き後はひとりでその仕事にいどみました。
ケンドラーによって躍動感ある動物やロココ様式の優雅な人形、食器などまでがデザインされ、今も世に残り多くの人たちから愛されています。
彼の製作した名作シリーズ作品 “羊飼いたち” “コメディアンの子供” “ガーデナーの子供達(アシエとの協同作品)” などは、とても有名で、多くのコレクターから人気のある作品です。
この作品の原材料には白のポーセリンが使用され、すばらしい光沢仕上げ、そして最古の塗装技術を取り入れながら丁寧に塗装仕上げされた、とても優れた手作り陶器人形です。
モデルとなっているのは、地面に座り込み、愛し合い、見つめ合うカップルです。
二人とも田舎スタイルのロココ服を身に着けています。
男性は女性の手を取り、小さな金の箱をプレゼントしているように見えます。
そして、プレゼントを受け取っている女性は、嬉し恥ずかしそうに、男性を上目遣いで見つめています。
フィギュアが固定されている土台は白の楕円形で、ところどころが花で装飾されています。
細部までとても丁寧に作られた、色鮮やかなこの作品は、マイセンならではの細やかな職人技が見受けられる、とても素晴らしい作品と言えます。
こちらのフィギュアには19世紀のマイセンの双剣マーク(贋作防止のため、マイセンの陶磁器には交差した2本の剣のトレードマークが1723年から用いられており、これは現在まで使われているトレードマークの中ではもっとも古くからあるものの一つ。なお、刃や鍔の傾きなどは年代によって変化している)が記載されています。
その他に、モデル番号 656 / 形成番号 23 / 画家番号 44 と言う記載があります。
全体的に非常に良好な状態で、修復された痕跡もなく、欠けやひび割れなど、細かな線もありません。
デザイン者: ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー Johann Joachim Kändler (June 15, 1706年 ~ May 18, 1775年)
初期デザイン: 1745年
製造窯: マイセン製作工場
寸法: 高さ 13.0cm 横幅 15.5cm
製造年: 1880年