こちらはミューラー兄弟のシャンデリアです。
1930年、フランス製のアールデコ調の作品で、ニッケル化された真鍮のアームは、パリの有名なプティトーという会社によって作られました。
シェードはミューラー兄弟によりプティトー社向けに制作されたものです。
ブロンズメーカーのアントワン・プティトーは1878年に創業し、息子のアンリが1917年に引き継ぎました。
パリを拠点にした会社でフランスやヨーロッパ、アメリカなどの照明関連のお店にランプを卸値で提供していました。
エティエ、ヴァンソンのおかげで、プティトーは1920年から30年代初期には、フランスのアールデコの照明で一番大きな会社になりました。
プティトーは質の高いブロンズとフランスで一番のガラス製造者が制作したシェードを使った高価な作品を制作していました。
四角い中央のランプシェードはMuller freres Lunevilleのサインが入っています。
4つの横のシェードはPetitotのサインが入っています。
この、Petitotのサインが入っているということは大変価値が高いことです。
1990年から2010年頃まで、ガラス製造社のヴィアンヌがサインなしでこのモデルの模造品を作っていたからです。
価値の低い模造品はフランス以外のアンティークショップでよく売られています。
本物のプティトー社の1920年代のものはどれもサインが入っており、とても貴重でなかなか見つからない作品です。
《サイズ》
大きさ 89cm(天井から吊るした長さ)
直径 75cm
《状態》
横側のシェードの内側に欠けている部分が少しありますが、設置したら見えません。
それ以外は目立つ大きな傷、ひび、割れなどなく基本的に良好な状態です。
アームはニッケル化しなおされています。
詳細は画像をご覧ください。
歴史的に見ても非常に価値のある、ミューラー兄弟とプティトーの合作ですのでご理解のある方には、喉から手が出るくらいのランクだと思われます。