ラ・メトリース モーリス・デュフレーヌ(LA MAÎTRISE - MAURICE DUFRENE)
1924年から1930年にかけてラ・メトリースによって製作された、非常に希少なフランス製アールデコランプです。
土台は、飛び立つ白鳥を描いた深いレリーフの装飾が入った、プレス成型されたすりガラスでできています。
シェードは見事な手作りの布製です。
シェードは新品です。90年物の古い布製のシェードは年月を経て保ちませんでした。
当方は何年にもわたってフランスの蚤の市で1930年代製の小さなランプを多数購入してきましたが、布製で満足のいく状態のものは一つもありませんでした。
状態は非常に良好です。
土台の首の部分(ソケットがガラスに付けられている部分)に若干の虫食いがありますが、シェードで隠れています。
布で覆われたねじれた新しいコードで再配線してあります。
日本仕様に配線する場合は、追加15000円で対応させて頂きます。
サイズ
高さ 25.7cm
球形の土台の直径 12cm
状態
目立つ大きな欠け、割れ傷なく、良好な状態です。
ラ・メトリースについて
1920年から1935年の間、多くのデザイナーは自らの会社や店を構えていました。
例えばラリック、ドーム兄弟、ミューラー兄弟、スー&マーレ(Süe et Mare)、ジェネ&ミション(Genet et Michon)、エトリング(Etling)、ヒューネベル(Hunebelle)などです。
他はこれらの会社で働いていました。ラリックの会社で働き始め、のちにドーム兄弟やヴェリエール・デ・アノー(verreries des Hanots)のために働いたピエール・ダヴェスン(Pierre d’Avesn)のように。
しかしまた、パリの大きな百貨店のいくつかは、独自のデザインスタジオを構えていました。
プランタン(Printemps)の店はプリマヴェーラ(Primavera)というブランドを、ボンマルシェ(Bon Marché)はポモーネ(Pomone)を、ル・ブシェロン(Le Bucheron)はル・シルヴ(le Sylve)を、そして有名なギャラリー・ラファイエット(Galleries Lafayette)はラ・メトリースのブランドを持っていました。
この装飾芸術の工房は、装飾家のモーリス・デュフレーヌ(1876-1955)によって率いられていました。
1928年までラ・メトリースで働いていたジャン・アドネ(Jean Adnet)は、その兄弟のジャック・アドネ(Jacques Adnet)と共に今日ではフランスのモダニズムの象徴となっています。
1928年にアドネは、1919年にスー&マーレが設立した「フランス芸術会社(La Compagnie Des Arts Français)」という会社を引き継ぎましたが、それはまた別の話です…。
このような百貨店の中のデザインスタジオの多くは、大規模なデザイン展示を行う自らの展示会場を持っていました。
ラ・メトリースは有名な1925年の芸術装飾展示会に、デュフレーヌのデザインした室内装飾で出展しました。ところで、その展示会ではパリの鍛冶屋のマルセル・ヴァスール(Marcel Vasseur)が鉄工品の責任者を務めていました。
有名な1925年の芸術装飾展示会の、珍しいポストカード付きの冊子(もちろんこの商品の販売には含まれません)を、最後の2枚の写真でご覧ください。