クロノグラフ腕時計とは!?使い方を全て解説します!タキメーター・スプリットセコンド・フライバック

クロノグラフとは?

そもそもクロノグラフってなんなんだろう!?

そういった疑問を持ってこちらのページに辿り着いたと思います。

確かに私もクロノグラフのことを知るまでは単に文字盤がかっこいい時計だなぁ・・・

くらいにしか思ってませんでしたしね。

もしかしたら、あなたもそうかもしれませんね。

ですが、安心してください。

実際のところクロノグラフを腕にはめる方はほとんどの場合クロノグラフの機能を
使ってませんのでデザイン性が先行して購入されていますので結局はかっこいいからということになりますよね。

はい、というわけでクロノグラフってなんなんだということを解説します。

クロノグラフとは簡単に言うと

ストップウォッチの機能がついた腕時計です。

簡単に言ってしまえばこうなりますが、これだけの情報じゃ満足でないあなたのためにもっと詳しく解説していきますね。

ほとんどの人は時計を選ぶ際、「おぉ!これかっこいいな」くらいで決めてしまうことが多いです。

基本的には私はこの選び方が1番正しい選び方だと思っています。

これは後ほど詳細に説明します。

しかしクロノグラフという機能がある以上、その機能を理解しておくとより楽しむ事が出来ますよね。
ちなみにクロノグラフとは、ギリシャ語の「クロノス=時間」と「グラフォス=記す」を合わせた造語です。

それではここからは、あなたの要求に見合う最適なクロノグラフを選ぶための判断基準となる『知っておきたい使い方10点』について解説していきます。


クロノグラフ腕時計の基本的な使い方

クロノグラフ腕時計の使い方 スタートボタンとリセットボタン


まずは上の画像をご覧ください↑
腕時計の2時の位置にあるのが、スタートボタンになります。
そして、4時の位置にあるのがリセットボタンになります。

スタートボタンを押すと、上の画像の赤い針が動き出します。
(時計によって針の位置は異なります)

基本的には、スタートボタンを押したら計測が開始され、もう一度スタートボタンを押したら計測がストップします。
そして、リセットボタンを押すと0時位置にリセットされます。

画像で手順を解説します。

?2時位置のスタートボタンを押す

クロノグラフ腕時計 使い方 スタートボタン




?再度2時位置のボタンを押してストップさせる

クロノグラフ腕時計 使い方 ストップボタン




?4時位置のボタンを押してストップする

クロノグラフ腕時計 使い方 リセットボタン



これがストップウォッチ機能になります。

下記は動作してるところの動画になります。


注意すべき点は、スタートボタンを押した後には必ずストップをしてから、リセットボタンを押す事です。

いきなりリセットボタンを押すと、ズレの原因になってしまいます。

クロノグラフの文字盤を見てみよう!

クロノグラフ腕時計 文字盤の見方

2つ目、3つ目のクロノグラフがありますが2つ目のクロノグラフは12時間積算計はありません。(6時間積算計など時計によって違います)

クロノグラフをスタートさせたら、クロノグラフ秒針が動きます。
1分経過すると、30分積算計がひとメモリ動きます。(60分積算計など時計によって違います)
30分積算計は30分間測定が出来るんですね。

そして、1時間経過すると、12時間積算計がひとメモリ動きます。

 

最近の時計の傾向

昔は、メーカーはクロノグラフを信頼のおけるツールとしての使用を想定していたので、時間の読みやすさを重要視していました。

しかし今日、その見やすさはファッションによって犠牲にされることがしばしばあります。
メーカーは、顧客が「そのデザイン、クールだな」と言って自分の財布に、手を差し伸べそうなデザインのために、見やすさは二の次にしてしまいます。

しかしクロノグラフを実際に使用される方は、視認性が良く簡単に使用できるディスプレイが欲しいので、ダイヤルに注意し、特に何が欠けていないかを確認したほうがいいです。

ZENITH社の3レジクロノグラフ腕時計


次にタキメーターを解説していきますね。

クロノグラフ機能タキメーターとは

 

ブライトリング タキメーターの文字盤


ブライトリングクロノマットエボリューションのタキメーター目盛り


タキメーターの目盛りは、通常ベゼルか文字盤の外側に500から60までの数字で示されています。

タキメーターは、ある一定距離を移動するのにかかったスピード(速さ)、または逆にある一定時間に移動した距離を計測するよう設計された便利な仕組みです。
スピードや距離だけでなく、タキメーターは定期的に計測できるものなら何でも、1時間に可能な作業の平均量を求めることもできます。

わかりやすい例を見てみましょう。

周回するレーシングカーのスピードを計測したいとします。

コースは正確に1マイルで、ドライバーは一定した周回ラップで走行しています。

ドライバーがスタートしたらクロノグラフをスタートさせ、一周したところでストップさせます。

秒針はタキメーター上のどこを指しているでしょうか?

ドライバーが周回するのに25秒、タキメーターの目盛り上は145の位置までかかりました。

これは、ドライバーは時速145マイルで走行したことを意味しています。

ブライトニング 腕時計 タキメーター クロノグラフ

タキメーターでのスピードの計測の仕方

もしキロメーターを基準に測ったとすると、結果も同様にキロメーターになります。

タキメーターは、計測する単位とは独立して機能します。したがって、リーグであろうが、マイル、ハロンでであろうが、タキメーターで測ることができます。

単位さえ統一されていれば、タキメーターは正確に計算するでしょう。


ロレックス デイトナ ステンレス製クロノグラフ




ここでもうひとつ、スピードではなく距離を測るためのタキメーターの使い方を紹介します。

時速70キロのボートでクルージングしているところを想定してください。

そして現在地からちょうど1キロメートル先に宝箱が沈んでいるとしましょう。

時速70キロを維持しながらクロノグラフをスタートさせ、秒針がタキメーターの70の位置に来た時、丁度1キロメートル進んだことになります。

タキメーターは、一秒に発生するどんな事象も1時間あたりの成果として換算できます。

タイピングをしていて、一時間にどれくらいの文章をタイプできるかを考えてみます。

クロノグラフをスタートさせ、一行分タイプした後、クロノグラフをストップします。

10秒が経過しており、タキメーターの目盛りは360を示していました。

これはあなたが一時間にタイプできる文の数になります。

ロレックス デイトナ 18Kクロノグラフ

分積算計付きクロノグラフ

クロノグラフは 、通常の時計機能とは独立したクロノグラフ針(Chronograph hand)がついており、ボタンを押すことで、スタート、ストップ、ゼロへのリセットができます。


クロノグラフ針は、通称クロノハンド(Chrono-hand)とも呼ばれ、多くの場合、クロノグラフ針は長い秒針で、時計の文字盤の時間針と秒針の間にあり、12時ちょうどの位置がゼロとなります。

スタートさせると、クロノグラフ針は細かく動き出します。

この細かな動きの一つ一つは、文字盤最小ひと目盛りの角度(1/5秒=0.2秒)を表すため、もっとも細かい1/5秒を読み取ることができます。

 

この動きは、時計の構造によるもので、バランスホイールが1秒間に5振動、または1時間に18000振動するからです。

ひとつひとつの動きの間に少しの静止時間ができますが、エスケープメント(調速機構)が振動ごとにエスケープメントホイールの歯1つを動かすため、ホイールトレイン(動力を伝達する一連の歯車、歯車の列)も”逆戻り”します。

この際、ホイールトレインの”逆戻り”の動力は、クロノグラフのホイールトレインに直接伝達されるため、クロノグラフ針ははじめに大きく振れ、”逆戻り”することが目で確認できます。

分針と時間針はどちらもこの逆回転をしていますが、振れ幅がとても小さいため、目視では確認できません。後に作られた腕時計クロノグラフは1800振動/時以上の回転率なので、これにより秒針の動きはより細かくなります。

通常は、分を刻む目盛りがもっとも細かい1/5(秒)示クロノグラフ針用に、分刻むダイアルの外側にクロノグラフ針用の目盛りがあることもあります。

 

また、クロノグラフ針と分積算計の両方が示されている文字盤はよくあるデザインで、分積算計はクロノグラフ針が一周(60秒)したら、分積算計はひと目盛り進みます。このようにして、数分間の計測が可能です。

クロノグラフを起動させるボタンは、初期のモデルではクラウン(リューズ)の中、もしくはケース(ダイアルを納めているパーツ)の側面の2時または4時の位置につけられています。このほかにも、クラウン自体の操作でクロノグラフが起動できる仕様もあります。この場合、ワンボタンクロノグラフと呼ばれ、スタート、ストップ、リターンなどのすべての機能は同じ順序での仕様です。

 

クロノグラフを起動させるボタンは初期のモデルではクラウン(リューズ)の中、もしくはケース(ダイアルを納めているパーツ)の側面、2時または4時のポジションにみられます。このほかにも、クラウン自体の操作でクロノグラフが起動できる仕様もあります。この場合、ワンボタンクロノグラフと呼ばれ、スタート、ストップ、リターンなどのすべての機能は同じ順序での仕様です。

2つのボタン付きクロノグラフ

1934年に、G.-Leon Breitling の会社が初めて2つのボタンがついたクロノグラフ腕時計(特許No. 172129)を発表しました。

このデザインでは、2つのボタンは、それぞれクラウンが付くケースの2時と4時の位置にあります。2時にあるボタンはクロノグラフのスタートとストップができ、何度でも好きなだけ繰り返すことができます。また、4時のボタンは、ストップしたあとに、ゼロに戻すボタンです。これは新しいクロノグラフの機能だったため、すぐに他の生産者に受け入れられました。追加機能付きクロノグラフとして、または似たような謳い文句を使って宣伝広告されることもあります。

この2つのボタンにより、一連のプロセスの中で、何度にも分けて合計タイムを計測することが可能になりました。すべて計測し終わった時のみ、クロノグラフをゼロに戻せば良いのです。その都度ゼロに戻さず、数回に渡る合計時間を計測することはワンボタンクロノグラフでは不可能でした。

ただ、2つボタンのクロノグラフは元々腕時計として開発されたものではありませんでした。もしろ、G.-Leon Breitlingの会社(スイス、ラ・ショー=ド=フォン)は、1923年にこの2つボタンの仕様を懐中時計として特許を取得しています(特許No.105532)。1934年になって初めて、腕時計クロノグラフとしての特許を2つ取得しました(特許No.172129、No.175564)。

 

時間積算計付きクロノグラフ

ほとんどの腕時計クロノグラフは、9時の位置にスモールセコンド (60秒で一周する普通の時計の秒針)が付いています。そして、分積算計が3時の位置にあり、10、20、30分の目印が付いています。

その他、スモールセコンドが6時の位置に、分積算計が12時にあるデザインもあります。

クロノグラフ針は1分で一周してしまいます。 

クロノグラフ針が何周したのか、つまり何分経過したのかは、30分積算計でみることができ、30分間の計測結果を表示します。

同じように、30分計の針が何周したのかを表示するのが、12時間積算計です。

9時の位置には常に動いて要るスモールセコンドが、3時の位置には30分積算計が、6時の位置にあるのが12時間積算計です。

 

1939年に、Mido (スイス、ビエンヌ)はスモールセコンドの針が中心から出る腕時計クロノメーターを発売しました。このデザイン(特許No.209685では)は、4つの針が全て文字盤の中心に付けられています。

 

時計として機能する2本の針は一番下に、スモールセコンドがその上に、クロノグラフ針は一番上につけられています。一般的に、文字盤に追加の表示をしなくても良いように、スモールセコンドの針の形や色は、他の針と違うものが使われます。この針は十分に長いため、通常の分表示が計測用にも用いられます。クロノグラフ針用として、最も細かい1/5秒の目盛りで示されます。

スプリットセコンドクロノグラフ

2つの時間を計測出来るのがスプリットセコンドクロノグラフです。

スプリットセコンドクロノグラフまたはスプリットセコンドハンドと呼ばれる2つ目の計測針がつけられた腕時計は、これまでの懐中時計にとって変わる存在となりました。

このようなダブルクロノグラフの歴史はパリのJoseph Thaddäus Winnerl (1799-1886)が展示した1870年頃までさかのぼります。

すでに懐中時計のデザイン、特許は数多くあったため、機能を保ったままいかに小さく作るかが焦点でした。

 

通常、スプリットセコンドクロノグラフは3つのボタンがついており、このうち2つはこれまで通りの機能を果たします。ケース側面につく2時の位置のボタンはスタートとストップ、4時の位置のボタンでゼロリセットです。

3つ目のボタン(スプリットボタン)は10時の位置あり、スプリット針をコントロールします。

スタートさせると、クロノグラフ針とスプリット針は同時に動き出します。
スプリットボタンが押されると、スプリット針のみが止まり、クロノグラフ針は動き続けます。
再度スプリットボタンが押されるとスプリット針は瞬時にクロノグラフ針に追いつき、一つになって動き出します。
この部分的な時間の計測は、何度でも可能です。

2時の位置のボタンは一度押すと両方の針をストップさせ、2回目のプッシュで、両方の針をスタートさせます。
これも何度も繰り返すことができます。
両方の針がストップしたあとに、4時の位置のボタンを押した時のみ、2本の針はゼロ戻り、計測を終了することができます。

スプリット針がすでに止まっていて、クロノグラフ針と違うポジションにあった場合、クロノグラフ針はゼロに戻り、スプリット針はその位置に留まります。
スプリット針もゼロに戻したい場合は、クラウンにあるスプリットボタンを押す必要があります。

このボタンは、クロノグラフ針がゼロにあったとしても、それに追いつく機能があります。

これで、二つの針は同じ位置に再び戻ったことになります。

スプリットセコンドクロノグラフは、分積算計のみもしくは分積算計と時間積算計のダイアルをもちます。

George Dubey とRene Schaldenbrand (La Chaux-de-Fonds 、スイス)は、簡略化したスプリットセコンドクロノグラフの型特許(特許No.260791)を取得しました。これでは、2本とも静止可能なクロノグラフ針がついており、これらは細いバネで直結されているのが目で確認できます。

スプリット針は、スプリットボタンが押し続けられている間は静止します。ボタンから手を離すと、バネの跳ね返りによりスプリット針に追いつきます。このシステムでは、60秒以内までの計測しかできません。このスプリットセコンドクロノグラフは、分積算計が示されています。

シングルスプリットセコンドクロノグラフ

“正真正銘”とも言えるシングルスプリットセコンドクロノグラフは、文字盤を見ただけではそれとは判断できません。見た目は一般的なクロノグラフで、クロノグラフ針と2つのボタンが通常通りの配置でついています。

ただ、2時の位置にあるボタンで、スタート、ストップ、ゼロセッティングの3つすべてが機能します。4時の位置のボタンは、スプリットセコンドとして操作するためのもので、1度目に押され続けている間、クロノグラフ針は止まります。

ボタンを離すと、クロノグラフ針はボタンが押されなかった場合にあると思われる場所へと瞬時に動きます。

例えば、スタートして20秒後に、10秒間停止させたとします。

ボタンから手を離すと、再びストップさせない限り、針は20秒の位置から30秒の位置へと、まるで何も起こらなかったかのように瞬時に移動します。

停止時間はやはり60秒以内に限られます。60秒以上では、時計自体が止まってしまいます。

一般的に、シングルスプリットセコンドクロノグラフは、 他のシンプルなクロノグラフで読み取れる1/5秒の目盛り以外に、文字盤上に特別な印があるわけでもありません。

タグホイヤーのシングルスプリットセコンドクロノグラフ
タグホイヤーのシングルスプリットセコンドクロノグラフのムーブメント

クロノストップ機能

クロノストップ機能を持った時計は、たとえボタンがついていてクロノグラフのように見せかけたとしても、当初の定義ではクロノグラフではありません。

クロノストップでは、ボタンまたはクラウンを押した際に、クロノグラフ針はゼロに戻りますが、ボタンを離せば即時に動き出します。

本当のクロノグラフ針ではできても、この時計ではクロノグラフ針を特定の場所で静止させておくことも、ゼロの場所(12時の位置)で静止させておくこともできません。

このタイプの時計では、短い時間の計測(1分間まで)しかできません。
計測を一時中止する際は、その停止時間を動いている針から読み取る必要があります。

その他、これらの時計は一般的な時計と比較すると、より簡単に正確な時刻を合わせることができます。

文字盤上には通常の時間と分の針があるだけでなく、常に動いている秒針があります。クロノグラフとクロノストップは混乱しやすく、よく混用されています。



計測をする上で欠かせないフライバッククロノグラフ

フライバック・クロノグラフというのは、クロノグラフの計測をしているときに、リセットボタンを押します。

そのことにより、クロノグラフの秒針がサッとゼロの位置まで飛んで帰ることから、フライバックと名付けられた機能です。

さらに、フライバックしてすぐに次の計測をスタートしてくれるとても特殊な機能を持っています。

計測を何度も繰り返すようなときには、とても使いやすい抜群の操作性を誇るのです。

もともと、このフライバック・クロノグラフという機能は、空軍パイロットのために開発された機能なのです。

パイロットは、方向転換するたびに飛行時間を計測しなくてはいけません。

他にも、着陸待ちの旋回時間などの計測が必要となってきます。

スピーディーに、何度も計測を繰り返すことができるので、パイロットユースとして使われることが多いのです。

しかし、フライバックという機能は、一般的なクロノグラフよりも、ずっと複雑なメカニズムとなっています。

 

ゼニス レインボー・フライバック

1997年に作られた、このレインボー・フライバックはフランス空軍の協力を得て作られたものでした。

もともとは、パイロットウォッチとして開発されたのです。

パイロットウォッチとして使われていたモデルのときは、30分計が3色のゾーンに分けられていました。



フライバック・クロノグラフの操作方法

フライバック・クロノグラフのスタートとストップのボタンは右側上部にあります。

このプッシュボタンの操作方法は、フライバック・クロノグラフも他のクロノグラフも変わらないのです。

計測をスタートするときにボタンを押すと、クロノグラフ針が動き始めます。

そして、再度ボタンを押すとクロノグラフ針はストップするのです。

クロノグラフ針がストップしてから、今度はリセットボタンを押すとクロノグラフ針は、ゼロの位置に戻ります。

けれど、リセットボタンではなく、再びこのボタンを押すと、そこから計測を再スタートしてくれるのです。

リセットボタンの操作方法

リセットボタンと言えば、一般的なクロノグラフで言えば、動いていたクロノグラフ針をゼロの位置に戻す、リセットするためのボタンです。

言葉の意味としても、そうではないでしょうか。

しかし、フライバック・クロノグラフにおいて、リセットボタンというのは他の機能も持つのです。

作業中にこのリセットボタンを押します。

すると、やはりクロノグラフ針はすぐにゼロの場所へと戻っていきます。

このときに、リセットボタンを押していた指を離すと、そのまま再度計測を開始してくれるのです。

いちいち、スタートボタンを押してクロノグラフ針をスタートさせ、もう一度同じボタンを押してストップさせ、リセットボタンで戻し、スタートボタンさリスタートさせる。

通常のクロノグラフは、こういういくつもの操作が必要です。

しかし、このフライバック・クロノグラフであれば、最初にスタートボタンを押したあとは、すべてリセットボタンを1度押すだけで済んでしまうのです。

何度も計測をしなくてはいけない場合、とても便利で適したモデルと言えるのではないでしょうか。

フライバック機能を搭載しているモデルたち

ランゲ&ゾーネ ダトグラフ

ラップタイムを計測するときに、一番起こりがちなのが誤読です。

起こりがちなミスではありますが、大きなトラブルにもなりかねない問題です。

そんな誤読を軽減するために生まれたクロノグラフがあります。

それが「プレシジョン・ジャンピング・ミニッツ・カウンター」を搭載している、このダトグラフなのです。

裏面はサファイアクリスタルでできていて、シースルーになっています。

さらに手巻きで、プラチナケース&革ベルト、価格は595万円と高価なモデルとなっています。

 

モーリス・ラクロア マスターピース グランギッシェ フライバック

機械式時計の新鋭と言えば、やはりモーリス・ラクロアなのではないでしょうか。

モーリス・ラクロアの特徴としては、その斬新なアイディアにあるのかと思います。

これまでなかったようなアイディアに満ちた時計を、数多く開発しているブランドです。

そんなモーリス・ラクロアが自信を持って発表したのが、このクロノグラフです。

フライバック機能だけではなく、デイトはビッグサイズ。

機能もデザインも圧巻の存在感を示すクロノグラフとなっています。

自動巻きで、SSケース&革ベルト、価格は47万円です。

 

ブランパン クラシック・フライバック

ミリタリーな雰囲気を漂わせるクロノグラフです。

文字盤はブラックでシック。

アラビア数字のインデックスと、針は、やや大きめで見やすいデザインとなっています。

9時の場所には12時間計が、3時の場所には30分計が、そして6時の場所にはカレンダーがついています。

自動巻き、SSケース&革ベルトで価格は98万円です。

 

ブライトリング シャドウ フライバック

自動巻きでカレンダーがついたモデルとなっています。

10分計や3時間計だけではなく、ベゼルに4つのツメがついたライダータブと呼ばれるものも付いています。

さらに、両方向回転ベゼルという操作性に優れたモデルとなっています。

このモデルは、もともと航空パイロットが操作しやすいようにと開発したモデルなのです。

ブライトリングの傑作とも言われているクロノグラフです。

タキメーターが、文字盤の外側に付いています。

SSケース&ブレスで価格は44万円です。

 

ブレゲ TypeXX トランス アトランティック

1994年には、自動巻きムーブメントが搭載されたモデルとなっています。

もともとは、フランスの海軍から開発要請を受けて作られたのがパイロットウォッチ「TypeXX」となっています。

その後、この「TypeXX」は進化をします。

進化したモデルがこの「TypeXXトランスアトランティック」なのです。

いわゆる第四世代と呼ばれるこのモデルは、日付表示が採用されています。

自動巻き、18KYGケースで価格は195万円となっています。

 

2100フライバック クロノグラフ

文字盤はホワイトでグレーのインデックスというこのデザインは、スタイリッシュで洗練された雰囲気を醸し出しています。

さらに、裏側はシースルー仕様となっています。

2100シリーズですが、こちらのモデルは日本でのみ販売された限定モデルなのです。

このモデルに搭載されているクロノグラフ・ムーブメントは、なんと世界最小の体積。

自動巻き、SSケース&ラバーベルトで110万円となっています。

クロノグラフ機能テレメーター

音と光の時間差から距離を割り出す機能をテレメーターと言います。
例えば、雷が光ったタイミングでクロノグラフを作動させて音が鳴ったタイミングで
停止させるとどれくらいの距離が離れているのかを測定する事が出来ます。

現在ではこのような使い方くらいしか使い道はありませんが第2時世界大戦中は
砲撃の距離を図るために使う大事な機能でした。

クロノグラフ機能パルスメーター

脈拍を図るための表示がパルスメーターになります。
タキメーター、テレメーターと同様古い歴史を持つ機能です。

基本的にこの機能を使うのは医師や看護師だけなので搭載されている時計自体が少なく
現在では中々見かける事の出来ない腕時計になっています。


クロノグラフ機能デジマル

10進法を用いた表示方法でこちらの機能もほとんどのクロノグラフに
搭載されることはありませんでした。

主な使用方法としては、生産管理や航海等になります。
そのためケースも当時としては珍しい防水機能が設計されています。

いかがでしたでしょうか?
クロノグラフは腕時計にストップウォッチ機能をつけただけなのですが
実際にはたくさんの機能が搭載されているのが分かったと思います。

クロノグラフの機能が分かったところで中々実生活で使うところはないかもしれませんが
頭の中で分かっているだけでもクロノグラフの魅力にもっと引き込まれてしまいますよね。