クロノグラフ腕時計 マスターしたいクロノグラフの用語集

愛用のクロノグラフが身近に感じる用語集

クロノグラフのファンであるのなら、当然知っているであろう用語から、時計の技術者が使うムーブメントの専門用語まで、クロノグラフの用語集をご紹介していきます。

徹底解説も添えて、ますますクロノグラフの魅力にはまってしまうかもしれません。

アズモメーター

インダイヤルで1分間の呼吸数を計測できるもの。

クロノグラフ針をリリースしてから、5回呼吸を繰り返す。

その後、針を止めると1分間の呼吸の数を表示してくれます。

アビエーション・ウォッチ

航空パイロット用に作られたクロノグラフのことです。

ダイヤルの外側に回転計算尺を組み込んでいます。

アルバート・ピゲ

1942年に登場したCal.27CHRO C12(オメガ・スピードマスター初期型搭載のCal.321)を開発した、レマニア社の天才時計師の名前です。

アンクル

テンプとガンギ車の間にあります。

枝分かれしたアームの先端に、爪石(人造ルビー)がはめ込まれています。

アンクル受け

ガンギ車と同じ受けになっているような、ムーブメントもあります。

アンクル(レバー)の軸受のことです。

貴石のことです。

ムーブメントで軸受として、主に使われています。

一般的に多いのは、人造ルビーですが、希に人造サファイアが使われることもあります。

インカブロック

耐震機構のことです。

メーカーによって呼び方がいくつかあります。

ダイヤショックや、パラショックなどと呼ばれたりもします。

テンプの芯棒が折れないように、バネのついた穴石で天芯を支えている仕組みのことを言います。

インダイヤル

ダイヤルの中にある小さな窓のことです。

カウンターサークルのところ。

最近多いのは、スリー・イン・サークルです。

スリー・イン・サークルとは、3針式で言う秒針、30分積算計、12時間積算計の3つ目仕様のことを言います。

エキゾチックダイヤル

1960年代のロレックス・デイトナの文字盤の種類の1つです。

ポール・ニューマンが愛用していたことで知られているので、ポール・ニューマンダイヤルと呼ばれることもあります。

エボーシュ

ムーブメントを専門とするメーカーが、製造したベースムーブメントのことを言います。

もしくは、そのメーカーそのもののことを指す場合もあります。

エル・プリメロ

ゼニス社が搭載したモデルのこと。

1969年に自動巻きクロノグラフ・ムーブメントを搭載したモデルを、世界ではじめて開発しました。

このクロノグラフ・ムーブメントを、チューンナップしたものが搭載されているのが、ロレックスの現在の「デイトナ」(Ref.16520など)です。

音叉式

共鳴している音叉の原理を応用している電気式のムーブメントのことを言います。

このムーブメントを採用しているのは、「スピードマスター」から派生しているモデル、オメガ「スピードソニックf300Hz」(Ref.188.0002、1973年製)などに使用されています。

回転計算尺

換算、乗除、速度、距離、所要時間、上昇、下降などを、外側のベゼルを利用して簡単に計算することができるものです。

ブライトリング社のナビタイマーなどが搭載しています。

カウンター

インダイヤルのことを言います。

小さな文字盤のことを指しています。

ダイヤル上に型抜きもしくはプリントされている、特殊表示用の文字盤のことです。

カウントダウン

10,9,8……というように、逆算することを意味しています。

オメガ「スピードマスターX-33」などに搭載されています。

角穴車

重要な役割を持った歯車のtこです。

ゼンマイを巻き上げるときに使用します。

強い力がかかります。

軸としっかり組み合わさるように考えられていて、真ん中の穴が角形になっています。

角穴ネジ

角穴車を止めるためのネジのことです。

ドーム型や面取りされたもの、締め込まれた状態で角穴車と同じようになっているものなど、その形はさまざまあります。

ガスケット

2重3重にしてつけます。

ゴム製のパッキンのことで、防水性を高めるためにリューズに装備しています。

カップリングクラッチ

クロノグラフのスタートや、ストップなどに合わせて、トランスミッションホイールと、クロノグラフランナーとを接触させたり、解除させたりする装置のことです。

カム式クロノグラフ

カムを使用したモデルのことです。

クロノグラフ針や、積算計の針をリセットさせるために使用されます。

側止ネジ

ムーブメントとケースを固定するために使用されるネジのことです。

形状はさまざまあります。

緩めたうえで、突っ張りを利用して止めるというものもあります。

ガンギ車

アンクルと一緒に脱新機を構成しています。

ゼンマイの力を制御している、とても特殊な歯車となります。

アンクルの爪石と接触することにより、軸列の回転運動をアンクルの往復運動にし、それをテンプに伝える役割を担います。

緩急針

初期型の時間調整装置のことです。

ヒゲの長さで時間の調整をすることができます。

ヒゲ棒でヒゲをサンドし、その位置を変更すると、ヒゲの長さも変わってくるのです。

テンプ中央のヒゲに触れて振動を調整しています。

カンヌキ

ツヅミ車のセンターにある溝に差し込まれています。

これがキチ車と噛み合うことで、その張力により一定方向に力を加える働きをしています。

キチ車

巻真と呼ばれる、リューズのついている棒が中央の穴を通っている歯車のことです。

この巻真は、まずツヅミ車を回転させ、その回転は巻真に対してはフリーとなっているキチ車を回します。キチ車は丸穴車を回転させ、ゼンマイを巻き上げる働きをしています。

キネティック

セイコーが開発したムーブメントのことです。

1988年に自動発電機構を備えたムーブメントとして誕生しました。

1998年になると、クロノグラフ用Cal.9T系が登場します。

キフ

こちらは耐震装置となります。

ムーブメントがショックを受けないように、装備されているものです。

バルジュー製のCal.727は、デイトナの歴代モデルに搭載されています。

そんなCal.727に装備されているキフは、キフ・ウルトラリフレックスとなっています。

キャタピラーベルト

戦車のキャタピラーに似ているため、この名前が付けられています。

SSケース製の3連ブレスのことを言います。

これまで発表されてきた「スピードマスター」に採用されています。

キャリバー

ムーブメントの形式のことを、こう呼んでいます。

一般的には、Cal.0000などというように数字で識別できるようになっています。

クォーツ

1927年にアメリカのマリソンが発明した発振源のうち、水晶振動子であるムーブメントのことを言います。

機械式のものに比べると、その精度は格段に高いものとなっています。

クロノグラフ

ストップウォッチを搭載している時計のことを、こう言います。

アナログであっても、デジタルであっても、ストップウォッチ機能を搭載していれば、こう呼ばれます。

クロノグラフ針

1周で60秒計測することができます。

3針式のセンター秒針の場所にある、ストップウォッチ針のことをこう呼びます。

クロノグラフランナー

ドライビングホイールとも呼ばれる、香箱から4つめの歯車、もしくは四番車とも言われているものです。

このドライビングホイールに連動して、1分間の間に1回転します。

このときの回転数をチェックするのが、30分積算計の針なんです。

クロノマティック

1969年にバーゼル・フェアの場で世界に向けて発表されました。

ホイヤー、ブライトリング、ビューレン=ハミルトンが開発した自動巻きクロノグラフのCal.11のことを言います。

こちらは世界ではじめて開発されました。

クロノプラン

使う人が、任意に指定した時刻を記録する機能を持っているクロノグラフのことを言います。

モバード社が独自に開発したものです。

ベゼルは二重構造となっています。

内側には1から12まで。

外側には0から60までの数字が表記されています。

クロノメーター

1951年にスイス時計製造協会によって制定されました。

温度差や5つの姿勢の状態で決められた一定期間置かれるような、公式の検定所のテストに合格したムーブメントに与えられます。

ケース

ムーブメントが収納される本体になります。

モノコック型と呼ばれる一体型のものも存在しています。

コインエッジ

コインの縁のような溝状の飾りのことをいいます。

ベゼルやケースの側面に施されています。

構造上から見ると、耐久性が高いという説もあるようです。

香箱

ゼンマイを収めている歯車のことです。

一番車とも呼ばれます。

ゼンマイが壊れてしまったときは、他のパーツが傷つくことがないように気をつけられています。

裸のままの状態で組み込まれることはありません。

器型の歯車である香箱が使われているのです。

香箱真

一番真とも呼ばれています。

動力源の一番最初の軸のことを言います。

ゼンマイを巻き上げるのに必要な引掛けが中にあります。

四角に下降された先方端が角穴車と組み合わされているのです。

香箱フタ

ゼンマイが香箱から張力の力で外に飛び出してしまうことがないように、香箱に付けられるフタのことを言います。

刻印

製造の段階で、地板やローターなどに打たれた刻印のことです。

キャリバーの番号やメーカーの名前、ジュエリーの数などがわかるようにされています。

Ref.Noなどをケースサイドなどに刻印されているケースもあります。

また、メンテナンス職人などが裏蓋の内側に日付などを刻印する場合も、アフターケアをする際にあります。

小爪

角穴車と噛み合うようになっています。

ゼンマイを巻き上げたときに、逆回転することがないようにしているのです。

引っ掛かりの役目を担っています。

コンプリケーションウォッチ

これを考案したのは、天才時計師と呼ばれるブレゲです。

複雑な機能を備えている時計のことを、こう呼びます。

機能には、永久カレンダー、ミニッツ・リピーター、トゥールビヨンというようなものがあります。

30分計

インダイヤルのことです。

クロノグラフをスタートさせてから30分間を測るときに使用します。

三番車

二番車の次の歯車のことです。

香箱から3番目に噛み合っている歯車のことを指しています。

GMT

グリニッジ・ミーン・タイムの略称のことです。

カナダの鉄道技師である、スタンフォード・フレミングが考案した法則のことです。

地球の1回転が24時間であると、定めた法則に基づいて、グリニッジ天文台が定めた世界標準時間のことを言います。

C.O.S.C

スイス公式クロノメーター検定所のことを通称こう呼びます。

本部はジュネーブにあります。

時計の精度のテストや、クロノメーター認定を行う機関のことです。

自動巻き

腕の動きなどを利用してゼンマイを巻き上げる機構のことをこう言います。

ムーブメントに内蔵されたローターが使われています。

クォーツ式の時計でも、同じような考えのもとで、自家発電システムを持っている時計もあります。

詳しくはキネティックを参照してください。

12時間計

インダイヤルです。

クロノグラフをスタートさせてから、12時間を測るダイヤルのことをいいます。

ジュネバスタンプ

ジュネーブ市が認定しているものです。

高精度である証ともなります。

一般的に、クロノメーター検定よりも上位に位置すると言われています。

パティック・フィリップの製品には無条件で付与されているのです。

シリンダー・エスケープメント

時計師のジョージ・グラハムが1726年に発明したもののことをいいます。

テンプを振動させるときに、必要なエネルギーを伝えるための装置となります。

エスケープメントの歯車が、テンプの円柱形の回転軸に噛み合うようになっているのです。

この装置は、ガンギ車とテンプ回転軸の円筒形部分からできています。

機能が不完全ということもあり、現在では使用されることはなくなっています。

振動数

Hz(ヘルツ)と表記されます。

1秒間に起こる振動の回数のことを指しています。

一般的な回転数である毎時2万8800回転のテンプの振動数は、8振動(4Hz)となっています。

スケール

ブライトリングの回転尺のことなどを、こう呼びます。

ダイヤルの外側やベゼルに表示されています。

計算やその他の用途に使用されます。

スケルトン

最近では、シースルーという呼ばれ方もしています。

内部構造が両側から見えるように、地板やブリッジを透かすなどして工夫されたものです。

スプリットセコンド

2本目のクロノグラフ針のことを、こう呼びます。

2つの計測を同時に行うことができるという、メリットがあります。

通常、スプリットセコンドというのは、クロノグラフ針と一緒に動きます。

そのため、途中のラップタイムを計測することもできるのです。

2人のランナーがいても、1つの時計で2人分のタイムを同時に計測することが可能となっています。

スムーズ・テンプ

ツルリとしていて、チラネジと呼ばれる微調整用のネジのない、テンプのことをいいます。

スモールセコンド

時や分針から独立している、小さな針のことをいいます。

文字盤の上にあるインダイヤルのサークルに設置されます。

スライディングギア

30分計の車と、クロノグラフランナーの送り爪が、クロノグラフをリセットするときに、噛み合わないようにするために考えられた装置のことです。

世界標準時

GMTを参照してください。

積算計

経過時間表示機能ことです。

クロノグラフのスタートと一緒に作動し、その経過時間を表示してくれます。

センターセコンド

文字盤の真ん中にある軸の秒針です。

センターミニッツレコーディング

1分単位の積算を行ってくれます。

インダイヤルがない、クロノのことです。

ゼンマイ

機械式時計の動力源となっているものです。

昔はスチール素材で作られていました。

1950年頃になると、白ゼンマイと呼ばれるニバフレックスなどの特殊鋼が使用されています。

耐震装置

衝撃から天芯と呼ばれる、テンプの中心軸を守るために備えられている装置です。

上下の石を地パネルで支える機構となっています。

タイドクロノ

潮位計を搭載しているクロノグラフのことです。

潮の干潮を計測するためのものです。

これは港湾従業者の人たちのために、開発されたものとなります。

タキメーター

時速などのスピードを計測するための機能となります。

クロノグラフのベゼルにプリントされ、刻印がされています。

正式名称としては「タキプロダクトメーター」となっています。

脱進機

ゼンマイのエネルギーから生まれた回転運動を、規則正しいテンプの往復運動へチェンジするための装置となっています。

構成はガンギ車と、アンクルからなっているのです。

地板

ムーブメントの基盤のことです。

パーツが歯車などと一緒に、取り付けられます。

チラネジ

微妙な振動運動をテンプが繰り返すので、そのバランスを取るために付けられるネジとなります。

ツヅミ車

楽器の鼓にその形状が似ていることから、この名前が付けられました。

片方の端には、のこぎりのような歯状の斜めの歯がついています。

そしてそれが、キチ車と噛み合うようになっているのです。

反対側には、剣回しと呼ばれる、時計を合わせるために針を回すための歯車と、噛み合うための歯がついています。

デジタル

この言葉には数字を使うという意味があります。

時間を数字だけで表示することができるタイプの時計のことを、デジタル時計と呼んでいます。

手巻き

手でリューズを巻くタイプのことです。

手でゼンマイを巻き上げる方式のことをいいます。

テレメーター

運動している最中の物の距離を計測する機能を持った、クロノグラフのことです。

音が伝わる速さは毎秒340mです。

その値を利用して計測しています。

まずAの場所で音を鳴らしてから、Bの場所までの距離を測るのです。

2つの場所の距離を割り出すのに、使われる機能です。

もともとは、軍の中で使われていた機能でした。

点印式

ごくごく初期の頃に使われていたクロノグラフの仕組みのことをいいます。

文字盤そのものが回転するようになっているのです。

インクがついた針が、定められた場所にきたときに、簡単な操作で針を上げて、ダイヤルの上に印をつけていました。

テンプ

脱進機のことをこう呼びます。

円形の枠とヒゲゼンマイで構成してある、時計の制御を行うための調速機構のことです。

壁掛けの時計で例えるのであれば、振り子のような役割を担います。

回転速度を保つために働いています。

テンプ受け

テンプのための軸受のことです。

緩急計や、緩急座がこれに組まれています。

緩急座はテンプ上座、テンプ上受け石とも言われているのです。

トゥールビヨン

ブルゲという18世紀の時計師が発明したものです。

調速装置のことを指していて、精度の向上を目指していました。

脱進機全体が定められた速度で回転し、重力の影響を各方面において平均化することが目的でした。

トリチウム

放射性の物質のことです。

針などに塗布されています。

ロレックスの場合は、文字盤上にTの文字が表記されてきました。

ドライビングホイール

クロノグラフの駆動を伝えるための歯車のことです。

スモールセコンドを動かすための、四番車と同軸で運動しています。

トランスミッションホイール

ドライビングホイールの回転をクロノグラフランナーに伝えるための歯車のことです。

NASA

アメリカの航空宇宙局のことです。

NASA時計テスト

NASAが実施した、過酷なテストのことです。

宇宙で考えられる限りの環境実験として11ものテストがありました。

種類としては、耐高温・低温・高気圧・衝撃などさまざまなものがあったのです。

このテストは、アポロ計画で採用するための公式クロノグラフを選ぶために、行われたテストでした。

ロレックスなど多くの有名メーカーのクロノグラフが、このNASA時計テストに挑戦しましたが、見事にクリアしたのはオメガ「スピードマスター」だけでした。

ナビゲーション・ウォッチ

アビエーション・ウォッチを参照してください。

日差

時計の1日の遅れや進みのことを表します。

現在では、セシウムと呼ばれる原子時計が一番日差が少ないとされています。

二番車

香箱のことです。

一番車の次に噛み合う歯車のことをいいます。

1時間に1回転するように設計されていることが、多くあります。

パイロットウォッチ

航空パイロットのために開発された時計のことをいいます。

ブライトリングの「ナビタイマー」が一般的です。

燃費計算をすることができる回転計算尺が組み込まれたモデルとなっています。

さらにロレックスの「GMTマスター」シリーズには、GMT機能が装備されたパイロットウォッチとなっていますし、IWCの「マーク」シリーズには、戦闘機の強いGに耐えるように設計されています。

パーキングメータークロノ

駐車時間を計測するために、とても適しているクロノのことです。

ポール・ガルニエ製のものが有名です。

リセットボタンを押すと、小窓の数字がゼロになります。

そして、もう1度押すと、その数字が回転をはじめ、60まで計測してくれるのです。

ハート型カム

その名前の通り、ハート型のカムです。

クロノグラフ針や30分計など積算ダイヤルの針をゼロ・リセットするためのパーツとなっています。

パーペチュアル・カレンダー

永久カレンダーのことをいいます。

一定の年月を修正することなく、動くことができる機構となっています。

月の日数や曜日、閏年などをプログラムされているのです。

パラスメーター

脈拍数を計測してくれるクロノグラフのことです。

メモリのところには、15や30というように基準計測回数が記されています。

医者や看護師というように、医療関係者が使用してきたものとなります。

パワーリザーブ・インジゲーター

アップダウン・インジゲーターとも呼ばれています。

ゼンマイの巻き上げ残量を表示している表示計のことです。

ハンマー

リセットボタンに触れているレバーのことをいいます。

バネの力を利用して、ハートカムを叩くことにより、クロノグラフ針などの積算計をゼロリセットしてくれます。

ハンマースプリング

リセットボタンに触れるハンマーを、支えている橋脚となる部分のことです。

ヒゲゼンマイ

テンプの振動の動力源となっている、細いヒゲのようなゼンマイのことです。

ゼンマイが戻るスピードは、常に一定なので、それを利用しています。

温度などの影響を受けにくい素材で作られているのです。

ピラーホイール

コストがかかるので、現在ではほとんどその姿を見ることがなくなったものです。

クロノグラフのレバーに加えられた力を回転力とするパーツです。

スタート、ストップ、リセットを制御しています。

このことにより、作動の正確さが増すのです。

さらに耐久性も向上します。

ビコロ

ビコロ・ケースなどで利用されています。

スタイリッシュなクロノグラフにエレガントさを加えてくれるものです。

現在のブライトリングのベゼル部分などがゴールドと、ステンレスのコンビネーションであることを指しています。

プッシュボタン

一般的には、リューズを挟んで上下に2つあります。

クロノグラフ針を、スタート・ストップ・リセットするためのボタンとなります。

フライバック

クロノグラフの針をワンプッシュでゼロに戻すためのものです。

そして、戻したあとは留まることなくスタートするシステムとなっています。

現在では、ゼニスのエル・プリメロ「レインボー・フライバック」などが有名なモデルとなっています。

フラットヒゲ

初期のことにあったパーツです。

テンプの振動数をコントロールしてくれています。

回転運動中にテン輪と、ヒゲの真ん中が一致しないために時間的の誤差が生じてしまいます。

そのため、現在ではこういった問題を解消した巻き上げヒゲが使用されているのです。

ブリッジ

地板は、ムーブメントのベースとなっていますが、そのもう一方の輪列機構を受けるパーツとなっています。

ブレーキレバー

クロノグラフをストップさせるときに、トランスミッションホイールから外れたクロノグラフランナーを押さえつけています。

ブレゲヒゲ

巻き上げヒゲのことです。

プロダクション・カウンディング

大規模な生産数の測定に便利です。

生産効率を高めるために使われています。

決められた時間内での、製品製造数をカウントするためのクロノグラフなのです。

ベゼル

ガラス周りの縁の部分のことです。

ベビークロノ

デイトナより前に作られた、ロレックス製のミニ・クロノグラフのことをいいます。

コレクターズ・アイテムとなっており、市場に出ることはほとんどありません。

ホイール

時計ムーブメントの歯車のことをいいます。

防水機能

防水に耐えることができる気圧を示しています。

歩度

時計の進みや遅れのペースのことを、こういいます。

1日あたりに換算したもののことは、日差。

一ヶ月辺りに換算したものは、月差といいます。

マイクログラフ

1916年にホイヤー社が開発しました。

1/100秒まで計測できるクロノグラフとして、特許も取得しています。

1882年には、他のメーカーに先駆けて、クロノグラフの量産をスタートさせます。

そして1887年になると、主要メーカーのクロノグラフに採用された「振動ピニヨン」というパーツを、開発するのです。

この延長線上にあるのが、マイクログラフというわけです。

マイクロモジュール

緩急針に変わる、高性能の時間調整機のことをいいます。

マイクロローター

ムーブメントの中軸を外して装備された自動巻きのローターのことをいいます。

巻真

リューズと一緒に巻真が回ることで、ツヅミ車が回ります。

ツヅミ車が回ることで、キチ車が回るのです。

キチ車と丸穴車が噛み合うことで、ゼンマイが巻かれるようになるのです。

丸穴車

キチ車とかみ合い、ゼンマイを巻き上げるときに、回転し、角穴車が回るようになります。

ミニッツレコーディング・ホイール

30分積算計を構成する歯車のことをいいます。

ミニッツレコーディング・インターミディエイト・ホイール

スライディングギアの先にある歯車のことです。

クロノグラフランナーの回転を、30分計の歯車に伝える役割を担っています。

ムーブメント

時計の動力を司っている、内部の機構のことをいいます。

ムーンウォッチ

NASAの標準装備品となっているものの1つです。

人類ではじめて月面着陸した際に、それをサポートしたオメガ「スピードマスター」

のことを指しているのです。

1957年に誕生し、翌1958年に販売が開始されました。

手巻き式のモデルで、1966年以降ダイヤルには「プロフェッショナル」という表記がされるようになります。

ムーンフェイズ

月相とも言う、月齢を表示する機能のことです。

月の様相、つまりフェイズを表しているので、この名前が付けられました。

複雑機能の1つとされています。

メメント・ダイヤル

本体とは関連性のないダイヤルのことです。

ユニバーサル社がこのメメント・ダイヤルの特許を取得しています。

使う人が、手動で指定の時間をこのダイヤルに記録しておくものです。

ヨッティング・クロノ

インダイヤルの30分積算計を6つにわけ、それぞれを5分刻みにして、視認性を増やしたものとなります。

ヨットレースの際には、開始5分前に警告のピストルが鳴らされるのです。

そのため、それに対応するように開発されました。

ヨットの競技者用に開発されたモデルです。

四番車

名前の通り、香箱から四番目の歯車のことです。

この歯車の軸に、秒針が取り付けられることが多いです。

スモールセコンドタイプでは、6時か9時の場所にあります。

1分間に1回転しています。

ラジウム

放射性物質のことをいいます。

以前はインデックスなどに夜光塗料として使用がされていました。

かつては、パネライが開発していた「ラジオミール」などに使用されていたのです。

リューズ

ゼンマイの巻き上げや時刻を合わせるときに使用されるパーツのことです。

巻真の先に装備されています。

この部分が竜の頭に似ているというところから、この名前が付けられた、とも言われています。

ルグラン

ロンジンが世界ではじめての懐中時計型クロノグラフとして製品化したもののことです。

販売は1879年のこと。

秒針付きのストップウォッチ機能を装備していました。

ルミノール

安全性が高い非放射性物質のことです。

ラジウムの代わりとして、インデックスなどに塗布されるようになりました。

パネライ「ラジオミール」の後継モデルです。

復刻されて人気を博している「ルミノール」の名前の由来ともなったのです。

ローター

回転オモリのことです。

自動巻きムーブメントで、ゼンマイを巻き上げるための動力を生み出すためのものとなっています。

一般的にはSS製となっていますが、希に金が使用されることもあります。