ジョージジェンセン これは本物!?偽物の見分け方を解説します
動画でジョージジェンセンの歴史を確認する方はこちらから↓
お世話になっております。
アンティークテーブルウェアの妹尾です😀
さまざまなアンティークブランドの、真贋の見分け方を解説させて頂いてるのですが、この記事ではジョージジェンセンの真贋の見分け方について解説をしていきます。
アンティークを購入する上で、避けて通ることは出来ない見るべきポイントなのですが、ここだけ押さえていれば大丈夫!
というポイントを優先順位をつけて、分かりやすくまとめておりますので、参考にして頂くと嬉しく思います😊
数字が小さい方が、重要度が高いので全部読むのが面倒だと感じる方は、1だけでも読まれてくださいね👍
刻印が教えてくれるものは様々
ジョージジェンセンが作った証明として、ジェンセンのサインが入るわけですが、それ以外にも複数の刻印が入ってる場合があります。
それらの刻印にも意味がありますので、それらも踏まえて見ていくとより内容を理解できるようになりますよね。
刻印が伝えてくれる情報は様々です。
・工房刻印
・シルバー含有量
・デザイン・ナンバー
・デザイナーの署名やイニシャル (下記は著名なデザイナーの刻印のリスト)
1.ジョージジェンセンのホールマークは入ってますか?
オールドバカラなど一部のブランドは、設立当初の作品には刻印が入ってないブランドもございますが、ジョージジェンセンは、最初の作品からしっかりと刻印が入っております。
こちらはペンダントの裏面になります。
一番上にドットに囲まれて(GEORG JENSEN)のイニシャルが入ってますね。
形は変われど、どこかに必ずこのジョージジェンセン社製のものを証明するサインが入っております。
サインは年代によって、変わってきますので下記の記事からサインの一覧をご確認くださいませ。
2.STERLING(925 or 830)の刻印は入ってますか?
ジョージジェンセンの作品の特徴である、純銀(スターリングシルバー)の作品にはそれを証明する刻印が入っています。
その刻印は
・STERLING か STERLING DENMARK
・925S
・830S
・826S
これらの刻印に分類されます。
作品の大きさによって刻印を使い分けています。
カトラリーなどの、大きさがある作品にはSTERLINGの刻印を、ペンダントやイヤークリップとはなどの小さい作品には、数字を使った刻印で銀の含有量を表現しています。
今私たちが見かけるのは、一般的にSTERLING or 925Sになりますね。
ちなみに、830Sと826Sは100年近く前に生産終了しております。
830S、826Sともにジョージジェンセンの初期作品の頃に利用されてた銀の含有量ですので、なかなか見かけることはありません。
またそれらの作品は、現存する数が少なくなってるので高値で取引されています。
参考までに、製作されてた年代を載せておきますね。
1904-1910年 826 S (1915年廃止)
1911-1930年 830 S
銀の含有量というのは、多ければ多いほど純銀に近づくのですが、多ければ多いほど柔らかくなります。
ですので、その一部には別の金属を混ぜないことには、しっかりとした作品を作ることが出来ないのです。
ですので、含有量が少ない商品ほど商品の成形が容易で、しっかりとした堀があって華やかな装飾が可能になります。
かといって、スターリング925が柔らかいかというと全くそんなことはなく、私たちが日常的に生活してても、故意にぶつけたりしない限り変形したり傷が残ってしまったりということはありません。
デンマークスターリングの移り変わりを詳しく知りたい方はこちらから↓
歴代ジョージジェンセンのホールマーク『刻印・サイン』を見てみよう
「G」と「J」をオーバーラップさせたロゴ
先ほどの画像にもありましたが、だいたいこの年代の作品にはゲオルグ・イェンセンのイニシャルである「G」と「J」をオーバーラップさせたデザインのロゴが入っています。
下記の画像の青い枠の部分ですね。
1904年-1908年の間に作られた作品に入っています。
3.DENMARKの刻印は入ってますか?
近年の作品は、タイで作られるようになったのですが、ジョージジェンセンの古い作品にはこのようにデンマーク(DENMARK)という刻印が入っております。
要するに、デンマークの刻印が入ってるものはデンマークのコペンハーゲン工房で作られたという意味になります。
そして、このDENMARKの刻印が入ってないということは、タイで作られたということになるんですね。
だからと言って、タイで作ったものが偽物とかではありません。
日本のトヨタも中国やアメリカでも車を作っていますが、それと同じように海外で生産しているだけのことになります。
とはいえ、私たち消費者からすれば、生産国というのにはこだわりを持って選びたいものですよね。
4.デザインナンバーは入ってますか?
ジョージジェンセンの作品には、デザインナンバーが入っております。
デザインナンバーとは、それぞれのモデルにデザインが振り分けられそのデザインナンバーの数字が小さいほど、古い作品(初期モデル)になります。
下記の商品を見てみましょう。
こちらのネックレスなのですが、中央のペンダントトップの裏面にこのように
『14』という数字が入っています。
これがデザインナンバーになりますね。
ちなみにデザインが違うのに、同じ番号が振り分けられてるものがありますが、こちらはカテゴリー別のデザインナンバーになります。
ネックレスのデザインナンバー。
ブローチのデザインナンバー。
などのように、カテゴリー別にデザインナンバーが入ってるので、ここは知っておかないといけませんね。
ちなみに年代が新しい作品になるほど、このデザインナンバーも入らなくなってるので、必ず入ってるわけではないことも頭に入れておきましょう。
アルファベットは入ってますか?
作品の素材や大きさ、デザインによってA、B、C、などのアルファベットがつけ加えられます。
下記の2つのムーンライトグレープの商品を見てみましょう。
217Aの作品
217Bの作品
偽物か本物か迷ったときにはどうすればいい?
これまでお伝えしてきた、4つのポイントをしっかりと確認して頂ければまず偽物を掴まされてることはありません。
でもなんか本物っぽいし、偽物っぽいし見分けがつかないという商品が存在するのも事実です。
ここでは、そんな偽物っぽい商品について見てみましょう。
一見すると本物のように見えるのですが、裏面をみてみると何もサインが入ってないことがわかりますよね。
このように、ジョージジェンセン以外の作品には何も刻印は入らないようになっているのです。
年代別にサインの特徴を知っておこう
1904年-1908年
先ほど紹介しました、ゲオルグ・イェンセンのイニシャル「G」と「J」をオーバーラップさせたデザインのロゴ。
1909年-1914年
「GEORG JENSEN」の文字を刻印されています。
1915年-1919年
「GEORG JENSEN」の文字の横に楕円の形の中に「COPENHAGEN」の文字を刻印があります。
その中でも1915年-1930年のものには「GI 830 S」
また、中にはドットを円形に囲んだデザインのものもあります。
その他に「GI」イニシャルを囲んだロゴも存在しています。
1915年-1927年
楕円のロゴの中に「GEORG JENSEN」を浮き上がらせたもの。
1930年代初め
シンプルにイニシャル「GJ」を刻印したもの。
1933年-1944年
「GJ」のイニシャルをボックス型にデザインしたもの。
1945年-1951年
この期間は文字を刻印したものが特徴的です。
「GEORG JENSEN&WENDEL A/S」
1954年以降
「GEORG JENSEN SILVERSMITH LTD」の文字を刻印。