ペンダントライトを設置(取り付け)するための知識

1.ペンダントライトとは



ペンダントライトは、チェーンやコードなどで天井から吊り下げて、放射状の光が空間を照らす照明です。


部屋に入った時に目が行きやすく、存在感があります。

そのため明かりをつけない時間帯でも、インテリアにおいて重要なアイテムと言えます。


ペンダントライトのあるリビング



最近のインテリア雑誌では、リビングの主照明にはシーリングライトを…

ダイニング周りやキッチン部分には、スポットライトやペンダントライトを…

など、スペースによって照明のメリハリを付けるお洒落なライティングが提案されています。


世界的なプロダクトデザイナーのペンダントライトも人気です。


1灯のタイプだけでなく、3灯など多灯タイプもあります。

種類が豊富にあって、光量によってカバーできるお部屋サイズが変わります。


60W 1灯タイプで4.5 畳(4畳半)程度


1灯タイプ


2灯~3灯タイプで6畳~8畳程度


2-3灯タイプ


5灯タイプ以上で、リビングダイニングのような大きな空間のメイン照明として活躍します。


5灯タイプ





主照明として、 又は空間の装飾になる補助照明として…

特性を上手に活用し、ペンダントライトを使いこなしましょう!

 


2. シェードの種類





ペンダントライトには色々な種類があります。



ペンダントライト




特にシェードの材質によって、雰囲気も明るさも変わります。



ナチュラルでかわいい雰囲気が好きな方は、ガラスシェード。


ガラスシェード 





シンプルでモダンな北欧スタイルのお部屋を作りたい方にはホウロウ。


ホーロー






乳白色が特徴のミルクガラスシェード。



ミルクガラス




その他、カラフルな色合いが楽しいビーズランプ。

柔らかな光が和室にも洋室にも合う和紙。


…などたくさんあります。



 

3. ペンダントライトと部屋サイズ




1灯ペンダントライトは、デザインも豊富にあり、どんなお部屋や空間にもマッチします。

また、小型タイプが多いです。

そのため、ちょっとしたインテリアのアクセントとして、手軽に取り入れることができます。


2灯ペンダントライト ・ 3灯ペンダントライトは、子ども部屋や寝室などに最適な照明です。


電球を高出力のLED電球にした場合、さらに大きな空間のお部屋にも対応します。

(6畳間や8畳、10畳など)


4灯以上の多灯ペンダントライトは、大型で豪華な天井照明となります。

広いお部屋のインテリア照明として

また大きなダイニングテーブルを装飾する照明として

レストランやホテルのようなラグジュアリー感を演出します。





キッチンカウンターやリビングでペンダントライトを使う場合、コードの長さを調整します。

人が下を通っても頭が当たらないように計算しましょう。

天井高とテーブルと照明の位置図



一般的な住宅は、天井高が2m40cm~50cmとなっています。

床からペンダントライトまでが、1m80cm~90cmの高さになるよう、調整します。

コードの長さは50cmくらい必要です。


ダイニングテーブルの上の設置するペンダントライトはどうでしょうか?

ダイニングテーブルの照明は、食事を美味しく見せるスポットライト的な効果も担っています。

そこで、出来るだけ低い位置に設置します。


ダイニングテーブルのおよその高さは70cm~75cm。

テーブル面から照明までの高さが、60cm~80cmになるように設置するのが良いとされています。


また、床からペンダントライトまでの目安が1m50cm~65cmの位置になるよう、調整します。

全長80cmのコードを必要とします。





ダイニングテーブルのサイズによって、設置する照明の大きさの目安は変わります。

テーブル幅と照明の相関図



ペンダントライトは、テーブルの幅に対して1/3程度の大きさが、ベストバランスです。



120~150cmほどの4人掛けテーブルの場合、直径40~50cm程度の照明がベストと言えます。


それよりももっと幅が広いダイニングテーブルの場合、多灯使いがお勧めです。

ダクトレールを使って、 こぶりなペンダントライトを複数設置してみましょう。

 



4. 明るさについて




ペンダントライト アイアン




照明器具の明るさを決める要素は電球のワット数だけではありません。


照明器具の大きさ

照らし方

シェードの素材

壁や床の色 など

さまざな要素によって、明るさの感じ方が変わります。

テーブル面から照明の位置 個数のバランス

例えば、高い位置から大きなシェードのライトで照らす場合は、ペンダントライトが主照明になります。


逆に、低い位置で小さなシェードのペンダントライトを使えば、補助照明となります。

照らしたい部分だけを効果的に明るくすることができます。


補助照明として使う際は、テーブルやカウンターの上を明るく照らす効果を期待しません。

電球も20~40W程度で十分です。


明るさの大まかな目安は、1畳分=白熱灯40Wと言われています。


通常のトイレ(1畳)であれば、40Wの照明1個分

洗面所(2畳)であれば、40W×2畳=80W相当です。



器具のデザインも明るさの効率を左右します。

例えば釣鐘型で下が開放しているようなデザインの器具は、乳白色の素材で全体を覆う器具よりも、約10~30%明るめになります。


ペンダントライトは、吊り下げる高さでも、明るさが変わります。


例えば全高40cmの位置では、天井直付状態より、約10%明るめになります。


 

5. 電球について




リラックスできる明かりは「電球色」

明るさが足りないと感じたら、太陽光に近い「昼白色」 を選んで調整しましょう。


電球の種類によって演色性は異なります。

『演色性』とは、太陽の自然光を基準とした色の見え方のことです。


いちばんダイニングに不向きなのは「蛍光灯」です。

色をくすませて、鮮やかさを落とします。

次にLEDライト、白熱灯、ハロゲンと続きます。

なお、ハロゲンや白熱灯は、寿命が短かく電気代もやや高めと言われています。


以下に各電球の長所と短所をまとめました。


白熱球

白熱球


【長所】
・価格が安い

・ぬくもりある灯り。

・くつろぎ感を演出する

・すぐに点灯する。

・点灯を繰り返しても寿命に影響しない。

・調光器がカンタンに使える


【短所】

・寿命が短い。

・電力の消費量が大きい

・点灯中、熱くなる

・生産中止のものが多い。


蛍光灯

蛍光灯


【長所】

・白熱球と比べると寿命が長い

・色や形、明るさなどいろんな種類がある

・影が出来にくくお部屋全体を均一に照らす。


【短所】

・点灯までが遅い。

・点灯を繰り返すと寿命が短くなる。

・特有のチラつきがある

・調光器との併用が出来ない

・水銀が使われているため、壊れた時が心配

・構造上、大きな電球しかない


LED

LED


【長所】

・寿命が長い

・サイズがコンパクト

・紫外線や熱線が少ないので、日焼けや食品へのダメージも少ない

・すぐに点灯する

・点灯を繰り返しても寿命に影響しない。

・光の色、明るさ、方向性が幅広い


【短所】

・価格が高い

・照らす範囲が狭い

・熱に弱く、高い照度での長時間点灯で発火の可能性


 

6. 取り付け方について




直結タイプ


「直結タイプ」とは、天井からの電気配線コードに照明器具を、直接結束させて取り付ける方法です。

有資格者による電気工事が必要です。

新築やリフォームの際、電気屋さんに工事依頼をする場合のみ設置可能です。




引っ掛けタイプ

引っ掛けタイプ



天井の電気配線コードに取り付けた専用のソケットに、照明器具のプラグを引っ掛けて取り付ける方法です。


天井に引っ掛けシーリング用のソケットが付いていれば、誰でもカンタンに取り付け、取り外しが出来ます。




一般的なお家でよく見かける天井付けのシーリングライト。

こちらも引っ掛けプラグによって天井に設置されています。


シーリングライト


カバーを取り外し、天井についている本体や連結部分も取り外すと、引っ掛けプラグが出てきます。

そこにペンダントライトについているコードを引っ掛けるだけです。

ずっと前から暮らしていた部屋でも、簡単にお部屋のイメージを変えることができるのです。


 

まとめ



模様替えや引っ越し、新築やリノベーションなどの際、インテリアを選ぶのは、楽しい時間です。

特に照明の存在感は強い印象を与え、他のインテリアの方向性も決まってきます。

住み慣れた部屋でも、思い切って照明を変えることで、イメージを変えることができます。



主照明にもなり、補助照明にもなるペンダントライトには、たくさんのデザインがあります。

また、設置方法によって明るさの感じ方が変わります。

部屋の広さやテーブルの大きさに対して、ベストバランスな照明を選びましょう。

快適でおしゃれな明かりの下での暮らしは、幸せが倍増する予感がします。

弊社にはたくさんのペンダントライトがあります。

部屋のイメージにぴったりのアイテムが、きっと見つかります!