ロイヤルドルトン・テーブルウェア(Royal Doulton Tableware)の数々の賞の歴史

私たちが今日知る、ロイヤルドルトン・テーブルウェアは、1815年にロンドンのフルハムでジョン・ドルトンとジョン・ワットによって設立されました。

その歴史を通して、彼らは技術的なイノヴェーションと、それに付随した製品と、どちらの面でも多くの賞を獲得しました。

1950年代に、彼らはテーブルウェアに取り組み、1966年のクイーンズ・イノヴェーション・アワードを獲得しました。

ドルトンはどうやって成し遂げたのか?

1950年代、彼らは主力商品でありながら、生産量が減っていた装飾品の商品群を維持しながら、テーブルウェアに取り掛かりました。

近代スタイルの製品デザイナーであった、ジョー・レジャーは、1954年にアート・ディレクターに任命されました。

そして、ロイヤルドルトン・テーブルウェアの新しい時代の先頭に立ちました。

ロジャーは若く、まだ新顔として有名でした。

 

これは、伝説的な多くのインスピレーションを与える存在だったチャールズ・ノークが、1938年になんと78歳で引退したのとは、とても対照的です。

彼は時の人でした。前向きな志向で、楽観的な考えを英国フェスティバルで共有しました。そして、企業を新しい時代へ導きました。

 

人気のあるロイヤルドルトン・テーブルウェアの柄

人気の高いロイヤルドルトン・テーブルウェアの柄といえば、English Renaissanceイングリッシュ・ルネッサンス, Carlyleカーライル, Coronetコロネット, そしてJulietジュリエットなどです。

どの栄誉あるブランドでもそうであるように、限定生産のものであったり、アーティストのサインがあるもの、"Potted"のマークがあるもの(1939年より以前に生産されたことを示す陶器のマーク)は、ロイヤルドルトンのコレクターに引っ張りだこです。


ドルトンのアメリカン・ドリーム



アメリカでは、大きく価値のある輸入マーケットでの集中した取り組みや努力が実り、ロイヤルドルトンは、イギリスの最高級陶磁器と同義語のような存在になりました。

1960年代、ドルトンは新しく革新的な商品を発表します。

English Translucent Chinaイングリッシュ・トランスルーセント・チャイナです。

 

それは、高品質で透明でありながら、素地から骨灰を除外していました。(大幅なコストカットとなります。)

この商品のおかげで、より競争力のある価格を実現しながら、ロイヤルドルトンの名は、最上級の陶器と結び付けられることとなりました。

このテーブルウェアの商品体は、ロイヤルドルトン・ファインチャイナとしてブランド化されました。この揺ぎ無い成功は彼らに、技術的なイノヴェーションでのクイーンズアワードをもたらしました。

 

ランベスウェアのオーブン・トゥ・オーブン


ランベスウェア オーブン・トゥ・オーブンは、新しいロイヤルドルトンの時代にとって、もう一つの賢くて成功した商品レンジです。

これまでのランベスの高級路線を捨てて、改革したランベスウェアは、丈夫で使い勝手の良くかつデザイン性のある商品群で、現代家庭にアピールしました。

ランベス・ストーンウェアで収集可能なものは、全て1870年代にドルトン&Coが、ランベス美術スクールと提携し、丈夫で美しい美術的な商品を生産していた時のものです。

この栄誉ある企業の歴史を、商品リリースのために使うことは、やや繊細な戦略でした。

今日のロイヤルドルトン・テーブルウェア



今日、ロイヤルドルトンは且つて人々が知り愛したときの姿ではもう存在していません。

19世紀、そして20世紀前半の勝利のあと、伝統的な陶器の需要は急激に下がっていきました。

ある企業はそれでもなんとかやっていますし、ある企業は失敗していきました。この点でいうと、ドルトンは、需要の下降と志向の変化に対応し、生産規模を維持するには大きすぎました。

彼らは自身の大きすぎる成功の犠牲者となってしまったのです。

60年代と70年代に、彼らは合併し、自らを企業買収の繰り広げられる金融マーケットに落とし込みました。

策士が必ず意味するように、大きなトラックがスピードレーンでアクセルを踏み込めないように、大きな企業体では、商品の再デザインや再考察に十分に力を注ぎ、集中出来ません。

単純に、現代生活の霧に消えていった需要に壊滅的に傾倒していたためかもしれません。

1990年代に、彼らはUKの生産市場を真剣に狭めていきました。

2006年に、企業は彼らのライバルであったウェッジウッドに吸収されました。

そして、残されていた彼らのナイルストリートの工房で働いていた人々は、バーラストンへ異動となりました。

ブランドとしては、ウェッジウッドグループの中で、まだ残っています。

例えば、UKのシェフ、ゴードン・ラムジーは、とても魅力的なテーブルウェアコレクションを世に送り出しています。

個人的には、この明らかに時代遅れなマーケティングは、かつてドルトンに居たような、インスピレーションに溢れる正しいデザイナーを起用するべきです。


世界中を見渡しても、ジョン・ドルトン、ジョン・スレーター、ジョン・ベイリー、サー・ヘンリー・ドルトン、チャールズ・ノーク、ジョー・レジャーといった、陶器において傑出した人々が可能な限り集まったのは今は昔です。