ロレックス(ROLEX)アンティーク,ヴィンテージ腕時計  今はなき素晴らしきマルコーニ

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アンティーク腕時計の魅力

 
皆さんアンティークの腕時計はお持ちですか?

アンティークの腕時計とは1900年代初頭から1960年代に製造されたものを指します。

私の手元にはひとつ祖父から譲り受けた時計があります。

祖父にもらった時は私も知識がなかったため“お古”というイメージしかなかったのですが…祖父が若いころに頑張って手に入れた腕時計が今も時を刻み続けているということに気づいてからアンティーク腕時計の魅力にはまりました。



アンティーク腕時計の最大の魅力はやはり“大切に使えば動き続ける”というところにあると思います。
どんなに高級な服でもさすがに何十年も愛用し続けるのは難しいですよね。
宝飾品なら何十年たっても輝きこそ変わらないかもしれませんが、宝飾品と違い時計は動くものであり実用性も伴います。

現代より混沌した世の中でオーナーに愛用されていた腕時計。
どんなストーリーがあったのか想像しながら手に取り眺めるだけでも楽しいものです。
 
さて、今回はアンティーク時計の中でもファンが多いモデル、ロレックスマルコーニをご紹介いたします。

 
ロレックスマルコーニ誕生


マルコーニは1920年代から1950年代まで多く生産されましたが現存するものは数少なく、とても貴重なアンティーク時計と言われています。
マルコーニの名前は物理学者のグリエルモ・マルコーニが由来となっています。



 
1901年にグリエルモ・マルコーニが3200km離れた距離での無線通信に成功。イギリスから発信されたモールス信号をカナダで受信したのです。初めてコミュニケーションとして無線が使われ、世界の人々を驚かせました。
そして1909年にノーベル物理学賞を受賞し、マルコーニの名は世界中に知れ渡ることとなりました。
当時無線通信はアートテクノロジーの象徴として世間に認識され、その未来的な技術に世の中は沸き立ちました。
そこでロレックス創設者であるハンス・ウィルスドルフは自社製品にマルコーニの名をつければ、ロレックスの時計の偉大さを世にブランディングできると考えたのです。

そして1920年代にロレックスマルコーニは生まれました。

アンティークロレックスの象徴。ディフュージョンライン

 
さて、アンティークロレックスにはディフュージョンラインというものがあります。
ディフュージョンラインとはいわばセカンドラインであり、ブランド価値を残しながら価格を抑えてより多くの人に手にとってもらう、というブランド戦略です。
現代でいうプラダの姉妹ブランドであるミュウミュウ(MIUMIU)。価格帯は異なりますがユニクロが展開するジーユー(GU)も分かりやすい例ですね。
 
当時ロレックスのディフュージョンラインとしてアクア(Aqua)・ジェネックス(Genex)・オイスター(Oyster)・プリンスドーファン(Prince dauphin)・ロルコ(Rolco)・ソーラー(Solar)・ユニコーン(Unicorn)など沢山のラインが展開されていました。当時はそれらをまとめてロレックス・ウォッチ・カンパニー(R.W.C)というひとつのグループカンパニーでした。
それらのラインはロレックスの一部門になったり、解散したり…様々な改変を経て唯一現存しているのはチュードル(TODOR)のみです。

今はなくなってしまったロレックスディフュージョンラインの腕時計はアンティーク好きの方にはたまらないですね。

 
ディフュージョンラインとロレックスの成長期

ロレックスが現在ほどのブランド力をもち、世界中の人に知られるようになったのは1970年代頃と言われています。
いまではロレックスの腕時計をしていると「おしゃれ」「エリートビジネスマン」「成功している」などのイメージがありますが、まだ名が知れ渡っていなかった1920年代にはロレックスは上記のようにディフュージョンラインを多く作ったりして、様々なマーケティングのアプローチをかけていたのです。

 
それにはまだ名が知れ渡っていなかった、一般庶民には手が出にくいものであった、という背景と共に1920年代はロレックスの成長期であったという理由があります。

現在ではロレックスの流儀のひとつとして“発案・デザイン・製造・検査をスイスのロレックスで行うこと。 ”とあるようにスイスでの生産の一貫性に強いこだわりを持っています。
しかし先述のディフュージョンラインのチュードルは当時イギリスでの販売拡大を目指して、イギリスの名家チューダー家にちなんでの命名し展開されたものでした。
また、マルコーニ命名の由来であるノーベル物理学者のグリエルモ・マルコーニはイタリア人であり、彼が設立した無線電通会社はイギリスに構えていました。

ブランド力がまだ安定しておらず、発展の途中にあった初期のロレックスだからこそディフュージョンラインの展開とグローバルな背景があるのです。

今の一貫性を流儀としているロレックスももちろん素敵ですが、当時ならではこそのグローバルな歴史的ストーリーがあるアンティークロレックスのディフュージョンラインはとてもロマンがあり魅力的ですね。

 
最高品質のロレックスマルコーニ

 
数あるラインの中で、マルコーニは最も高級ラインとして位置づけられ、裕福で最高品質の物を求める人々向けでした。
ロレックスマルコー二は、裕福な客が来る数少ないロンドンの高級宝飾店でのみ取り扱われいたと言われています。

また当時カリブ海の真珠と謳われ、栄華を究めたキューバの首都ハバナにあったクエルボ・イ・ソブリノス(Cuervo y Sobrinos)という高級時計宝石店と共同制作しマルコーニの時計を置いていました。
作家のヘミング・ウェイや物理学者のアインシュタイン等、世界の著名人がキューバを訪れるたびに通ったクエルボ・イ・ソブリノス。

あなたが手にとるマルコーニもそんな著名人の誰かが一度手にとったものかもしれません。

モデル紹介


直径33mm1920年初頭に作られたスターリングシルバーのロレックスマルコーニです。スモールセカンドがアンティークな雰囲気漂うとても魅力的なデザインです。
ダイアルは陶器製で輝くような白にイエローゴールドの数字が美しい一品です。



直径35mm。背面がステンレススチールのニッケル製のケースです。

裏蓋にはRWCL LTD Swissと刻印されております。
ダイアルは暗闇の中で光ります。
アンティークロレックスのなかでもマルコーニラインはスイス製で高性能のムーブメントが使用されています。




こちらは角型のマルコーニです。
1925年にパリで開催されたパリ万国装飾美術博覧会が開催されたのをきっかけに各アート面でアールデコが流行しました。
幾何学的デザインを特徴とするアールデコの波は腕時計にも反映されました。時計のムーブメントは丸いため、四角い文字盤時計というのはデッドスペースを生むことになります。当時はとてもチャレンジングなデザインであったと言えます。
今では比較的主流となりつつある角時計ですが1920年代のモデルはとても貴重です。


 
こちらも大変美しいロレックスマルコーニです。
1930年代のものになりますが状態もよくオーナーにとても大切に使われていたことが分かりますね。秒針が透かしの加工になっておりとても繊細でゴージャスです。
使用感が少ないことに加えダイアルのデザインからもアンティーク感があまり感じられず現代でも使いやすいデザインではないでしょうか。刻
まれたMARCONIの文字から、“分かるひとには分かる”とてもおしゃれな一品です。


いかがでしたでしょうか。ロレックスの中でも最高級品として愛された今は亡きマルコーニ。

是非あなたのパートナーとして迎え入れてみては?

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