高級陶磁器ブランド、コールクロのバックスタンプで使われる、ロイヤル・スタンレー(Royal Stanley)ってどんなブランド?



ロイヤル・スタンレーは、高級陶磁器ブランドコールクロ・ボーンチャイナのバックスタンプで用いられています。スタンレーのJacobean Wareジェイコビアン・ウェア・コレクションは、コールクロ&Coによって1903年から1928年に生産されました。これは、ムーアクロフト・ポッタリーに代表されるような、代表的な赤茶色の壺でした。よって、ジェイコビーンの壺は、「貧乏人のためのムーアクロフト」としばしば言われていました。

スタンレー・ジェイコビアンは、豊かな装飾と艶のあるカラフルな彩色、そして代表的なコバルトブルーの作品で、ディスプレイに欲しくなるような、美しい物です。

ライバルのムーアクロフトと同じクラスの物ではありませんが、現代では探すのがとても困難になっており、スタフォードシャーの陶器を収集している人たちに引っ張りだこです。

個人的な見解では、彼らはアート・ヌーヴォーとアート・デコの二つの隣接する時代をまたいでいると思います。正しくどちらの時代に彼らが属するものなのかは、決めかねます。

ムーアクロフトのような見た目

今日では。彼らの作品は極めて希少です。私から見ると、それらはとても個性的で魅力的です。
オークションでの値段はピンキリですが、時間がたつにつれ上昇していくでしょう。

気を付けて観察していると、一瞬バーゲンになることもあります。

カラフルなコレクション



売り手のページを検索すると、彼らは"Jacobean"ジェイコビアンの言葉を、商品タイトルには使用していません。ランダムなStanleyスタンレーの商品リストは、時々ですが不可避的に現れます。(e-bayでは、一般的なワードです。)ですが、他のワードで検索した時と比べると、とても少ないです。スタフォードシャーの熱心なファンたちが、ロイヤル・スタンレー・ジェイコビアンの作品を、まだお手頃な価格で購入できるうちに手に入れようとしているのではないかと勘ぐっています。

様々なスタンレーのバックスタンプ



リッジウェイ・ポッタリーLtdは、1955年にコールクロを買収(もしくは合併)しました。リッジウェイ・ポッタリーのリストはアンティーク陶磁器セクションで、Rの項目で見つかるでしょう。
コールクロは、スタンレー、時々ロイヤル・スタンレーのバックスタンプを彼らの陶磁器製品に用いりました。これらのヴィンテージ陶磁器は、大量生産されたのにも関わらず、高いクオリティです。そして、しばしばこれらのカップとソーサは、コールクロ自身の陶磁器ブランドのものと、デザインや形が似ています。

1955年以降は、全てのスタンレーのマークはリッジウェイ・ポッタリーで用いられるようになります。

コレクターは、実はもう一つ、コールクロと合併しなかった、The Stanley Pottery Ltdザ・スタンレー・ポッタリーLtd (スタンレーの工房のチャールズ・アミソン&Co Ltd)という企業が存在したことを知っておくべきでしょう。1928年から1939年にかけて、ロングトンで作られており、よく似た陶器のマークが使用されています。

これらの似たマークで、混乱しないようにしておきましょう。



写真のようなアミソンのグリーンのマークは、1953年から使用されています。
アミソンのスタンレーは1962年まで続きました。対して、コールクロのスタンレーは名前を変えてわずか三年後の1928年までしか続きませんでした。そして、長い沈黙が続き、リッジウェイとの提携後、名前は復活をしましたが、陶磁器に対して使われていました。

1878年のロイヤル・スタンレーのマークは、アミソンの企業(アミソン&ローソン1878年)の創立された日を見るに、通常ではない点が見られます。なぜ、"ロイヤル"スタンレーのマークが使われていたのか、これが唯一の憶測を呼ぶ事柄です。

1950年代か、60年代に、既に多くの歴史ある陶器ブランドの名前を所有していたリッジウェイが、二つの古いスタンレーの工房を、一つに統合すると決めたのではないか、と思います。
もしくは、マーケティング部門の誰かが、何十年も前に既にロイヤル・スタンレーの名前をグループ所有しているということに気付いてなかったのではないかと思います。(実際に、あまりにも簡単ですが起こりうるミスです。)