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マイセン花瓶の魅力を見てみよう
マイセンの栄光の時代は、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーと、数学者で物理学者でもあったヴァルター・フォン・チルンハウスの努力によって幕を開けました。
ヨハン・フリードリッヒ・ベトガー
ベトガーは金を生み出すことこそできませんでしたが、1708年、独自の方法で磁器を作り出すことに成功したのです。
これは、「白き金」と呼ばれることとなりました。
花瓶のみには限りませんが、マイセン作品は、1万色ものカラーレシピの中から色付けされています。
この豊富なカラーバリエーションがデコレーターたちの独創的な絵付けを生み出してきたのです。
花瓶が花を引き立てるのか、花が花瓶の魅力を増幅させるのか、本物の花にも負けない美しさがマイセンの花瓶にはあるのではないでしょうか。
《スネークハンドル》
エアンスト・アウグスト・ロイテリッツ考案のスネークハンドルシリーズは、取っ手部分に白い蛇がほどこされた高貴なデザインです。
白い蛇は神様のお使いと言われたり、魔よけの意味があったりととても縁起の良いデザインといえます。
マイセンの国、ドイツではグリム童話にも白い蛇というお話があります。
《スノーボール》
スノーボールとは白いガマズミの花のことです。
1739年、「王妃に枯れない花を差し上げたい」という、アウグストス3世の願いのもと作られたシリーズです。
花瓶一面に敷き詰められた小さなガマズミの花は、金色で繊細に絵付けがほどこされています。
《造形作品》
花瓶に立体的なデザインがほどこされたものです。
華やかで、躍動感や、生き生きとした感じが伝わってきます。
現代のマイセンにはこのような技法を必要とする作品はほぼなく、19世紀のマイセン作品にのみ見られる貴重なものです。
ほかにも、ブルーオニオン、柿右衛門様式、バードなど、おなじみのシリーズの花瓶もたくさんつくられています。
どれも存在感のある魅力的なものばかりです。
マイセンの花瓶と言えば、2018年、世界中で話題となった作品があります。
高さ約1m、80kgもの大きな花瓶です。
300年のマイセンの歴史のなかの130以上ものモチーフを詰め込んだ壮大な作品で、1856年に初めて作られて以来、今まで一度もリバイバルされることのなかった作品です。
マイセン美術館の目玉ともなっているこの作品ですが、350000ユーロ(2018年のオリジナル販売価格)で販売もしているというので驚きです。
焼成だけでも3週間、29人のデコレーターが数か月かけて絵付けをするこの作品は、年に2個しか作れない超限定品です。
マイセン社の社長は、「この花瓶には今までのマイセン300年の歴史がすべて詰まっている。」とインタビューで語っていました。
この花瓶、数年待ちでもほしいという世界中のコレクターが10人以上名乗りをあげているそうです。
マイセンの魅力は300年以上たった今でも人々を魅了してやまないようです。