エステート、アンティーク、ヴィンテージのジュエリーの違い
エステート、アンティーク、ヴィンテージのジュエリーの違いはどこ?
エステート、アンティーク、ヴィンテージのジュエリーの違いをご存知ですか?
用語が大まかにまたは誤って使用される場合もあり、混乱している方も多いのではないでしょうか。
この3つを区別する、より具体的な定義をご説明します。
基本的にエステート、アンティーク、ヴィンテージのジュエリーの違いは、作品の時代と、それが以前に所有されていたかどうかに由来します。
ですので、まず作品がエステート、アンティーク、またはヴィンテージに分類されるかどうかを決定する事項を調べる必要があります。
エステート・ジュエリー
一般的には何世代にもわたって受け継がれてきた作品がエステート・ジュエリーと捉えられていると思います。
しかし実は、エステート・ジュエリーはその年齢に関係なく、以前に所有されていたすべての作品を指します。
エステート・ジュエリーは以前に所有されていたため、必然的に長い期間保管されている場合がほとんどです。
購入後、すぐに遺産として売却されることは稀です。
そして、このタイプのジュエリーは通常少なくとも数年は使用されているため、ほとんどのエステート・ジュエリーは、アンティーク、またはヴィンテージのいずれかに分類できます。
アンティーク・ジュエリー
簡単に言うと、アンティーク・ジュエリーとは100年以上前の作品です。
これらの作品は大変稀で貴重であることが多く、また、年齢の関係で通常多くの歴史と関連付けられています。
アンティーク・ジュエリーの多くは、それがどの年代の作品かによって特徴付けられます。
ジョージ王朝時代(1714-1837年)は、手作りの作品で知られています。
これらの自然の細部を再現し、貴重な石を使用した繊細なジュエリーは産業革命以前のものであり、作品のほとんどは生き残りませんでした。
その為、この時代のジュエリーは非常に珍しく貴重です。
また、ビクトリア朝の時代のジュエリーにも様々な特徴があります。
初期のビクトリア朝のロマン主義の時代(1837-1850年)は、銀と金で繊細かつ複雑に作成された、自然にインスパイアされたデザインが美しいジュエリーが有名です。
色のついた宝石やダイヤモンドとともに、ロケットやブローチも人気がありました。
ビクトリア朝中期(1860-1880年)の間、ジュエリーの多くが暗くなり、色が薄くなりました。
ビクトリア朝後期の耽美主義(1885-1990年)の特徴は、星と三日月のデザインが特徴で、花、ハート、動物のデザインと共に真珠が使用されたルネッサンスのロケットもが再度人気を博しました。
アーツ・アンド・クラフツ運動が盛んな時代(1894-1923年)は、産業革命中に機械によって量産されたスタイルに対する反発的思想が広まり、単純化された手作りのジュエリーが多く生み出されました。
この時代のジュエリーには過度の装飾はありません。
ハンマーで打たれた金属や、手作りの技術を取り入れた構造が多く見られたのです。
アールヌーヴォー時代(1895-1915年)は、自然をインスピレーションに、宝石商の芸術的個性が活性化しました。
進化したエナメル加工の技術と、オパールや半貴石などの新しい素材の導入によって新しいジュエリーが生まれました。
ビクトリア女王の息子エドワードにちなんで名付けられたエドワード朝時代(1901-1915年)は、高価なダイヤモンド、ルビー、エメラルドが複雑なデザインに配置された豪華なジュエリーが特徴です。
アールデコ(1915-1935年)のジュエリーは、比較的繊細なデザインから、より幾何学的で角張ったパターンに進化しました。石は厳密な幾何学的形状にカットされました。
ヴィンテージ・ジュエリー
ヴィンテージ・ジュエリーとは、100年未満の作品を指しますが、一般的には50年以上前のものです。
何年以上前かと言う定義については、ジュエリー専門家によって異なり、暫定的な定義はありません。
1920年代以降、ヴィンテージ・ジュエリーにはいくつかの時代がありました。
レトロモダン時代の初期(1945-1960年)には、ハリウッドにインスパイアされた作品が主流で、大きなカクテルリング、ブレスレット、ネックレス、ピン、チャームブレスレットなど、カラフルで大胆で華やかでした。
プラチナは第二次世界大戦中に宝石業界で利用できなかったため、金が主な金属となりました。
また、ジャクリーン・ケネディにインスピレーションを得てデザインされた60年代のジュエリーや、80年代のドラマティックなゴールドのジュエリーも、ヴィンテージ・アクセサリーとして分類されます。
高品質のヴィンテージ・ジュエリーを見つけ、制作から100年たつと、それはあなたが所有している間にアンティークの作品に変わる可能性があるというのも、ヴィンテージ・ジュエリーを買う楽しさの一つでもあります。