フランスのガラス工芸家 エミールガレの花瓶の偽物・偽造品・複製品の見分け方

 
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ガレの花瓶の偽造品・複製品の見分け方

エミール・ガレのガラス工芸品

エミールガレの生い立ちと作品の特徴

エミールガレは1846年にフランスで生まれました。

1870年代初めにガラス工房を設立した父親の跡を継ぐ前に、彼は芸術と植物学だけでなく化学も学びました。

ガレは、自然界に影響を受けたデザインに、彼の職人としての技術と植物学への関心を取り入れました。

化学者としての彼の知識はガラス製造における彼の鋭い創造性に役立ちました。

 

初期の段階では伝統的なスタイルで飾られた透明ガラスを制作していましたが、

後には着色された不透明ガラスの作品を制作しました。
 

※エミールガレの初期作品 蝶と花々の花々のコンポート

エミールガレの初期作品 グリーンのエナメルガラスのコンポート


 

これらの色のガラスは、カメオ(Cameo)ガラスと呼ばれる古くからのユニークなデザインを作り出すために、刻まれたり、エッチングされたりしていました。

 

彼の作品は1878年と1889年のパリ万博にて発表され、アールヌーボーの要素を作品に取り入れたガラス製造の創造的パイオニアとして一躍有名になりました。

彼のワークショップでは当時の工芸品デザインで多く使われていた技法、エッチング、オリジナル色のケーシング、金属箔の使用、気泡の添加等を用い様々な作品を制作しました。

 

ガレは1904年に亡くなりましたが、フランスのナンシーで設立したワークショップは、大戦のために生産が中止となる1914年まで稼働しました。
 

彼の息子は戦争の後、1936年に2~3層の酸エッチングされたデザインを制作していました。

 

エミールガレの作品はどこに芸術的価値があるのか?

ガレの作品は、ガラスコレクションの中でも最高級コレクションの1つと考えられています。

現存確認出来るガレの工房で制作された作品は数千と言われています。

優れた状態のマスターピースの商品は適切な設定により、主にハイエンドオークションで5~6人の熱心なコレクターにて競合にかけられる場合もあります。

 

なぜそこまで高価格帯で取引されるのかと言うと
ガレのマークをつけた作品はガレしか出来ない細かい職人技を駆使しており、
他のアールヌーボー期のガラス工芸家より芸術性が圧倒的に優れているからです。

コレクターにとっては、高い価格を払ってでもそれを所有する価値があります。


彼の工房では一度に300人以上の人々が雇用されていましたが、
手作りの作品はほとんどの場合少量生産で現在のアンティーク市場では
ほとんど見かける事が出ません。
そういった手作りの作品はマスターピースと呼ばれています。

 


エミールガレショップバナー

 

エミールガレの作品の偽物・偽造品・複製品の見分け方

 

ガレと記されている多くの複製品は中国・チェコ・ルーマニアで製造され、
世界に出回っています。

こちらは動画で勉強方法をご紹介しております↓

これらは主にギフトショップで新しいものとして販売されており、
その中には依然として”中国より輸入”と記された紙のラベルが付いてるものもあります。

明らかに、このような商品には骨董品やガラスコレクションとしての価値はありません。

しかし、一部の複製品はオンラインオークションに掲載されたり、
フリーマーケット等に出品され、アンティーク愛好家が頻繁に購入しています。

偽物と知らないで本物と思い込んで購入する人もいれば
偽物だと分かりつつも偽物作品の作りを見て勉強するためですね。

 

一部の売り手は、意図的にガレの本物としてこれらの偽物を売ろうとしていますが、

知識がないコレクターの方はとても混乱してしまいます。


ここからはそういった偽物や複製品を掴まされない様に本物と偽物を見分けるには
どこを見ていけば良いのか。

ということを解説していきます。


 

中国で作られたガレの複製品を識別するための鍵は製造方法の見分け方にあります。

新しく作られた「ガレ」の多くは、プレスガラスとも呼ばれる成形ガラスです。


これは、ガラスが切断されたり、エッチングされたりしていないことを意味します。
 

代わりに、デザインを構成する形状がガラスにて成形されます。

下記の画像は中国で作られた花瓶でプレスガラスで作られています。
デザインもガレの作風(デザイン)の中にない花や鳥が描かれています。

サインは偽物のサインの特徴的な簡素なサインになっています。


※中国で作られてガレの花瓶

中国で作られたガレの花瓶

本物のガレのガラスについて学ぶ最も良い方法は本物の作品を調べることです。

これは、上質のガラスコレクションが販売されているショップや美術館に行くことです。

本物のガレは私のショップのコンテンツ
『ガレの素晴らしき作品のご紹介1~4』でも紹介しているので
そちらをご覧になられてもいいでしょう。



フランスのガラス工芸家 エミールガレ(emile galle)の素晴らしき作品のご紹介1
フランスのガラス工芸家 エミールガレ(emile galle)の素晴らしき作品のご紹介2と工房について
フランスのガラス工芸家 エミールガレ(emile galle)の素晴らしき作品のご紹介3
フランスのガラス工芸家 エミールガレ(emile galle)の素晴らしき作品のご紹介4

 

しかしながら、吹きガラス製のガレの複製品は、より質の高いものであり、
区別することは難しかもしれません。

これらはルーマニアで作られたものもあります。
作品が本物ではないという証明の1つは、古風な吹きガラスでよく見られる
磨かれた紋様がないことです。

私がオンラインで提供している情報では、
より新しい作品は底よりむしろ上から吹きあげされているので、
滑らかに磨くための壁がなくなっています。

さらに、これらの複製品の形状の多くは、ガレが制作していたオリジナルの形状とは違います。


 

安価な複製品かもしれない、というものと
もう一つの見るべきポイントは低価格で販売されているというところです。

 

ある日、お買い得価格でガレの作品をどこかで見る事があるかもしれませんが、
値段が安い場合は複製品である可能性が高いです。

 

当たり前ですが世界的に人気のあるエミールガレの本物の作品は
簡単に手に入れることなど出来ません。
そして、安価で手に入れることも出来ません。

出来るだけ安く仕入れようと思うのであれば偽物を掴まされるリスクがかなり高くなるでしょう。

もちろん、オークションサイトなどを見れば破格の安さでガレの作品が出品されています。

しかし、そういった商品の中にはかなりの割合で偽物が混ざっているということもしっかりと認識しておかないといけません。

あなたが純正のエミールガレの作品を購入したいと思っているのであれば
弊社の様にフランスのガラス工芸に知識のある専門店から購入することをお勧めします。


 

 

 

ガレの花瓶の複製品オークションの具体例

セントチャールズギャラリーは、2010年11月21日の日曜日にオークションを開催しました。

オリジナルのガレ花瓶を再現した2つのカメオのガラス花瓶を販売しました。

そのことについてとても好評だったのは、彼らが作品の詳細を正確に記述したことでした。

 

ガレ複製品の例1

 

 

複製ガレ花瓶、ニューオーリンズオークション、ロット#1047

 

ロット1047は次のように記述されています:

エミール・ガレ(1846-1904)の様式で”マウンテン・レイク”装飾の背の高い風車の形をした黄色のガラス製花瓶の上に青いオーブンで覆われたトーンカメオカットガラス


解説
ガレの作風で釣りをする人を描いた作品はありません。


 

花瓶カメオ・スクリプトのガレ署名、高さ: 36.8cm 直径: 10.2cm

 

 

ガレ複製品の例2

 

複製ガレ花瓶、ニューオリンズオークション、ロット#1048

 

2番目の作品も正確に記述されていました:

ロット1048 エミール・ガレスタイル(1846-1904)20世紀初頭のカメオ・カット・ガラス・花瓶は、 "ガレ"のサイン入りの "マウンテンレイク"装飾、

解説
一見本物に見えてしまう作風ですが作りは稚拙でこのような色合いのガラスを使った作品はありません。

高さ: 22.2cm  幅: 13.3cm 直径: 8.9cm


 

どこからエミールガレの作品を購入購入すべきなのか?


私のショップに下記の様な質問をたくさん頂きます。
 

・骨董商がお勧めしてくる商品がなんだか良い商品ではない様に思います。
・骨董商の人は実際のところ知識が浅く聞いたこともあまり説明してくれません。
・お店の人は偽物と分かってて商品を売ってる様な気がします。


と言う質問をたくさん頂きます。



ですがこれは難しい質問です。

悪意があり偽物を売っているかというのはまず最初の段階では分かりません。
本人もガレの作品だと信じている場合がありますからね。


偽物を売っていたとしても、知らなかったで終わってしまうでしょう。


偽物と本物の違いを知るためには、本物の花瓶を何度も見ることが重要です。

ガレの作品をたくさん見ていけば分かりますがガレが残した作品は


・特定の色
・デザイン
・形


の作品しか残していません。

 

しかし、複製品には大きな違いがあります。


あなたがより多くの本物の花瓶を見ていくことで自然と商品に対する真贋が
分かるようになります。

 

ガレの花瓶を収集するときに1番避けたいのは

・オークション等の偽物が混ざってるところから購入すること
・知識のない骨董商や販売主から商品を購入してしまうこと

この2つになります。


まず、オークションで出品されている商品の8割は偽物であると疑ったほうが良いです。
オークションは基本的にはそういった偽物でも売れる場所なので偽物がたくさん出回っています。

2つ目は知識のない骨董商から購入してしまうことです。

その店主は見た目は貫禄があってそれなりに年もとっていて良い人に見えるかもしれません。

しかし、その見た目と本物の商品を販売しているかは別問題です。

あなたが商品についてした質問に答える事が出来ないのであればその人は
偽物を売っている可能性が可能性がかなり高いです。

逆に年をとってなくてもその工芸品に知識を持っているのであれば
そちらから購入するのが圧倒的に安全であり偽物を掴まされるリスクがなくなります。


ここからはエミールガレの作品を購入するときに守るべき注意点を解説します。


 


1) 信頼できる販売主から購入する

アンティークショップ ガレ部門への質問はこちら!

これが偽装品の購入を避ける一番簡単な方法です。
ガレに対しての知識が豊富で取引経験の多い販売主から購入することが一番安全です。

このHPでは正真正銘のガレの花瓶を販売しており、根拠のある見解も提供しています。

 


2) TIPと表記があるものは買わないこと



エミールガレの偽物のサイン

 

 

Tipという記載はガレのオリジナル作品の中に存在しません。
これはルーマニアで現在も作られてる””ガレ風””の花瓶に入ってるものです。

ですので、Tipのサインが入ってるだけで偽物だと認識しましょう。


 Tip の花瓶はコレクターを欺くために作られたものというわけではありません。

偽装品はより騙そうとして作られています。

Tipマークがないからと言ってそれが本物であるとは限らないのです。

 

3) 本物のガレの花瓶の形を知っておくこと

どの形が本物なのか知っておくことは、偽造品の購入を防ぐために一番有効な方法です。
逆に、時々偽物と見比べてみるのもいいでしょう。

私のショップではにはさらに多くのリストが掲載されています。


エミールガレの商品を見てみる!
 


4)背景を読み解くこと


ガレの花瓶は19世紀後半のオリジナルの製造からずっと人気がありその頃から収集されています。 

ガレの花瓶が貴重であるということは骨董品のプロでなくてもわかるでしょう。
もし花瓶がかなりの割引額で販売されていたらそれは要注意です。

しかし、その逆がいつも正しいとは限りません。
高価だからと言って本物だと保証はありません。

 


5) ガレのマークにだけ集中しないこと


骨董品の中で偽造するのに最も簡単な部分はマークです。
本物だと証明できるのは形と品質があってこそです。
有名な本物の花瓶と他の疑わしい花瓶のマークを精査するのはあまり重要ではないのです。
マークに関して心配する必要はほとんどありません。

6)保守的な表現に気を付けること

これはオークションの場合に役に立つヒントです。
ガレのマークがあってさらに“ガレスタイル”や“ガレ様式の”といった表現を見かけた場合、それはほぼ間違いなく販売者も模造品だと知っている花瓶です。


 

上記のポイントはガレの作品を購入する前に確実に確認してください。


少しはお役に立てたでしょうか?

文章でのガイドだけでは実際に本物か偽造品か見分けるのに不十分ですよね。

お持ちの花瓶の写真を送ってもらえれば、本物か偽物かはっきりお伝えができます。

下記連絡先までお問い合わせをお待ちしております。

mituo0316@gmail.com


また、当たり前の話なのですが本物のガレの作品は値段が高額になります。

これはどうしても避けられない事実です。

ですが、その作品を飾ると家の中の雰囲気は芸術性溢れる素敵な空間になります。
それがガレの持つ魅力とも言えます。


一生物の作品をコレクションする。


というつもりで高い金額を払ってでもそれはお客様にとっては
100%正しい選択になると思います。